サラダバーと 緑ぽにちゃん
目の前には色とりどりの野菜がずらりと並び、トングを手にした彼女は、なぜか明らかに困っている。
その理由は――
隣でウキウキと跳ね回る相棒、
ベジグリーン(緑色植物細胞のマスコット)。
「ほらほら緑ぽにちゃん!
あっちにもキュウリがあるよ!
こっちはミニトマト!
そっちは葉っぱがいっぱいだよ〜!!」
興奮でほっぺをぷにぷにさせるベジグリーンに、
緑ぽにちゃんは額に汗を浮かべながらぼそっとつぶやく。
「……うるさい……野菜は逃げないから……落ち着いて……」
しかしベジグリーンは止まらず、
ついには「全部盛って!」と無邪気に要求してくる。
緑ぽにちゃんはトングをぷるぷる震わせながら、
サラダバーの山を前に、小さな戦いを繰り広げていた――。
呪文
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