小説『衝撃的なピルエット』【ニャンノ世界】
『衝撃的なピルエット』
1枚目
シロイカゴ、天使、その顔は
天使族と同様に白く、
全体的に究極的なまでに
白さを際立たせていた。
彼女はPauZ-Magiaと同じ
アミガルズのノロイ研究所
にて開発された強化兵士であり、
戦闘能力においては、PauZ-Magiaと比べて抑えられているものの、
これからの平穏なる世界を築くためには過度な武力は不要だという
先を見据えた設計が施されていた。
其はまさに黄昏梟の英雄〈白き梟〉を感じさせるものであった。
だが、本人、シロイカゴとしては、象徴でもなく、単なる一個人として終末の世を平穏にし、
日常を享受したいと願う
小市民的な構想を心密かに願っていたわけで…大層な理想家と言うよりは、日常に生きたいと願う、
少しばかしの糧があれば
事足りる天使であった。
ゆえに、そんな本人の意思とは
関係なく進む世界だからこそ
社会というわけであり…
アミガルズ特務軍においては
大尉であるわけで…
PauZ-Magia同様に
勅命が直々にくだされる。
そう、命令が行使される…
才色協会の一つ
Schwarz協会と双璧を成す組織Weiß協会の在る、モリノアオに向かわなければならなくなったのだ。
つまりは、単身赴任、ノロイ博士のもとを離れて行く不安を抱きながら、思いを胸に行かなくてはと、頭の中には、PauZ-Magia
つまりは、姉の勇姿に自分の心を鼓舞しつつ列車に乗るのだった。
【衝撃的なピルエット】
円環と輪廻の狭間に揺れる
幻想的なエトセトラ
の文体の中で紡がれつつ…
2枚目
戦わなければ路は開けぬ
戦わなければ巧妙は見えぬ
其が何であるかも示すこと無しに
真っ白な領域にて
モリノアオにて戦えり
外套武器として
支給された装備一式を以て
戦う純白の天使
白の剣として戦う
なれど、状況は災厄
なぜなら、
平穏とは真逆の領域にて
戦っているからだ。
なれど、進まねばならぬ…
足を止めれば
狩られて屠られる
無常と不条理が行き交う世界にて
混在するは、混沌か?
あるいは秩序なるか?
先行き不透明なれど…
しかして、分かるのは
その世界にて存在し
抗い続けることこそが
絶対的な正解のない中で
唯一にして分かる
証左なのやもしれない。
呪文
呪文を見るにはログイン・会員登録が必須です。