閑話 ~或いは目覚め~
辺境に住まう彼女の恩寵と悽愴と、彼女たちが住む集落、彼女たちが還る家。粛々たる彼女たちの葬列に交ざり、彼女たちの素晴らしき工房に無限の奥行きを見た。そこには彼女がうたう慈しみの子守歌が響き、彼女の追想と黎明を見た。改竄された彼女たちの歴史、彼女が起こす原初の奇跡。廃墟の町には生命と欺瞞があり、彼女の手記には救済があった。果てぬ果てなき夢々の果てにある辺獄。その地を目指して旅したわたしと彼女。
「もう終わりにしよう?」
魔女は言った。
「あなたはもう、行かなくちゃ」
わたしはどこに行くのだろう。
魔女の周りを飛んだ巨虫たちはもういない。わたしは陛下勅命の旅路の途中で、記憶はあぶくのように指の間をすり抜ける。もういない。はじめからいない。わたしはいない。彼女はいない。
わたしは目覚めたくない。だが、
魔女が手を振った。
わたしはもう行かなけ――
呪文
- Steps 25
- Scale 8
- Seed 80974866
- Sampler DPM++ 2M Karras
- Strength
- Noise
- Steps 25
- Scale 8
- Seed 80974866
- Sampler DPM++ 2M Karras