距離
浴衣姿は見慣れないはずなのに、不思議と似合っていて、
何か言わなきゃと思ったのに、何も出てこなかった。
「綿あめ、ちょっと溶けてきた」
君がそんなことを言うから、
僕は頷いて、なんでもない顔をした。
距離はたぶん、30センチ。
手を伸ばせば、きっと届く。
でも、それをしたら何かが変わってしまいそうで、
その“30センチ”が、やけに広く感じた。
空に花火が咲いた。
瞬間、君がそっちを見上げた隙に、
僕は、君を見ていた。
言えなかった言葉は、
明日になっても言えない気がする。
それでも今日のこの時間が、
君のなかにちゃんと残ればいいと思った。
まだ手は繋がない。
でも、次の夏なら──たぶん、きっと。
呪文
- Steps 30
- Scale 7
- Seed 167728133
- Sampler DPM++ 2M Karras
- Strength 0
- Noise 1
- Steps 30
- Scale 7
- Seed 167728133
- Sampler DPM++ 2M Karras
- Strength 0
- Noise 1