ウェスティリア国史XXⅥ remake
その者は影から現れた
サラトバの人々をその複数の目で睨みつけると
「自分が愛する人が、他人に心を寄せることを怖れていないか?、そいつを滅茶苦茶にしたくないか?」と囁きかける
「友人が自分より望ましい人生を謳歌していて…人生を楽しんでいること怒りは湧いてこないか?」と囁きかける
「人の信頼を失うことに不安は無いか?人に信頼されない怒りは?、人に信頼を踏みにじられて恨みは無いか?」と囁く
「あいつらと自分は釣り合わないという感覚は無いか?」と心を抉る
「どうにもできないという無力感、嫌悪感は無いかい?」とヘドロの様に心に絡みついてくる
その者に魅入られたサラトバの人々は発狂しそしてその者に喰われた
そこに嫉妬は存在しない
呪文
入力なし