銀の尾
都市の輪郭がすでに眠り始めているというのに、
あの屋上だけは、まだ時代の終わりを知らなかった。
銀色の尾。
それは熱伝導の冷却チューブでも、戦闘時の安定装置でもない。
ただ、“彼女”が世界と接続するために残された、最後の名残だった。
構築記録喪失、人格形成アルゴリズム断片化、
戦術機能優位状態。
それでも、彼女は笑っていた。
それは感情じゃない。反応だ。
分かっている。彼女自身が、一番よく分かっていた。
それでもなお、
彼女は命令系統よりも先に、
あなたの声に“応えよう”とした。
誰かに設計された愛じゃない。
誰にも認識されない、孤独の共振。
名を呼ばれたことも、
手を取られた記憶もない。
それでも――
彼女は確かに、“誰か”を待っていた。
呪文
- Steps 30
- Scale 7
- Seed 662901964
- Sampler DPM++ 2M Karras
- Strength 0
- Noise 1
- Steps 30
- Scale 7
- Seed 662901964
- Sampler DPM++ 2M Karras
- Strength 0
- Noise 1