お題「大ピンチ」より スパイ炎上中!(悪の組織に潜入完了し、逃げるスパイ2人)
ルナ:左の黒髪ちゃん
ミレイ:右のブロンドちゃん
「あのさ、ルナ。ほんとに“ちょっとだけ”火事って、どれくらいのつもりなの?」
「心配しすぎよ、ミレイ。煙がもくもく~って出て、悪の組織〈クロノフォグ〉の連中が『あれ?』って気づくくらい。で、相手が煙に気を取られている間に、悠々と逃げる作戦。完璧でしょう?」
真夜中。ふたりの女性スパイ、冷静沈着な情報操作のプロ・ルナと、ややおっちょこちょいな潜入の達人・ミレイは、敵の研究所の裏口に忍び寄っていた。
ミレイのポーチには、ルナお手製の「低温火災誘発デバイス」、通称“ボンちゃん”が入っている。
「この“ボンちゃん”って、名前のわりに可愛くない爆発しないわよね?」
「うんうん。温度はせいぜい…ホットココアくらい。ちょっと紙に火がつくくらいの可愛い子よ。」
ミレイが「ボンちゃん」を設置し、監視に引っ掛からない範囲で離れ、にんまりと親指を立てた瞬間。
ボシュッ……ズズズ……ドッカアアアアアアアアアン!!!!!!
夜空が赤く染まり、煙と共に敵の研究棟が物理的に消失した(イラスト2枚目)
「…………」
「…………あたし、ホットココアで吹っ飛んだ建物、初めて見たわ。」
辺りは火の海。警報がけたたましく鳴り響き、ドローンが飛び交い、サイレンの音が迫ってくる。
研究所の監視ドローンが一斉にこちらを向く。
(イラスト1枚目)
「やばいやばいやばい!何が悠々と、よ!?逃げるわよルナ!!」
「やばいしか言えない!足動いてる!?動いてるよね!?」
2人はスーツをバサッと翻し、爆煙の中をジグザグに疾走。逃走中、ミレイのスカーフに火がつき、彼女は全力でグルグル回転して消火。
「ちょっ…!自分にボンちゃん仕込んだんじゃないでしょうね!?」
「わたしそんな才能いらないから!!」
ドローンの追跡を交わしつつ、ルナが道端の配電盤にコードを突っ込むと、街灯が一斉にパチパチ消えた。
「停電発生OK。よし、影に隠れて…」
「…ってうわあああっ!」
ミレイは看板にぶつかってバタリ。
「もう!忍者の血どこ行ったのよ!!」
どうにか闇に紛れて逃げ切った2人。山の上から燃える研究所を見下ろして、しばし無言。
「ねえルナ……」
「……ええ、今夜の作戦名、『ちょっとだけ火事』じゃなくて『業火の宴』にするわ。」
「次は…爆発禁止でお願い……」
ルナはニヤリと笑った。
「わかった。次は…“冷たいボンちゃん”で。」
「やめて!?それ逆に怖い!!」
一方そのころ、悪の組織〈クロノフォグ〉の幹部は爆風でカツラが飛び、唖然と空を見上げていた。
呪文
入力なし