『骸鍾なるジエトナ その2』【ニャンノ世界】
悲劇には時間がない
その中でも彼女は悲劇に救いを求めていた
演劇は救いであり、心のゆとりであった。
しかし、時間は、管理され平和な世の中というものは時間という脅威を育んだ…
森林が彼女の心を蝕んだ…
暗闇で覆ったからだ…
豊かに見えたその場所は
実質は、既得権益と構築されたコミュニティに一切の介在を与えない
地獄そのものであったのだ。
田舎に理想を求めた先にあるのは、
理不尽さと惨めさであった…
突如、怪物が襲ってきて…
世界が崩壊するのとは訳が違うのである…
綺麗な坂…綺麗な夜明け…
そして、豊かな自然…
確かに美しい…なれど、
綺麗なカードの表の裏には
虫がびっしりついていたり、
狭い空間だからこそ、
息が詰まる思いを抱く…
歴史は美しいされど、悲しい
最先端は素晴らしいされど、寂しい
一長一短な既存世界を…
骸鍾なるジエトナは破壊したくてたまらなかった…狂おしいほどに…純然たる思いからの愛情を人類が理解するには早かった…
「素敵な首をお持ちのようね…」
病むための合奏団はお好きですか…
狂気に生きるための楽譜はお持ちですか…
深淵に染まり、深淵に沈む余興をお持ちですか…橋は完成されていた…ゆえに、
この混沌なるカルマの坩堝に入っていた…
気にしないって言ったら気にしてる合図
怒ってないって言ったら怒ってる合図
言葉の表、裏の真実が隠されている
骸鍾は、まさに裏を生きる人物であった…微笑の裏には何があるのか…
問わねばならない審理に
審判の坩堝、カルマの前兆
崩壊する境界線の裏にて眠る
爆弾を抱えた叶徒
其が、【骸鍾なるジエトナ】であり、混沌なる存在であった…
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