葉無羅通御狡 ーコーヒーでも飲んで落ち着きませんかー【秘密結社シャドウズ】
統裁さんは弱い顔を見せる。
「コーヒーでも飲みましょう砂糖はいりますか?」
「…わからない…君の判断で」
統裁は窶れていた。
「わかりました」
ブラックだと、苦味が勝るのだろうと思い、砂糖を少しだけ入れてスプーンでかき混ぜ、飲み物を渡す。
「ありがとう」
「もしかして、狐耳のことですか」
「いや、もう、それはどうだっていい…今は人生に関して…だ…、これからも戦い続ける気力が失われつつあるのだ、不浄なるものとの戦いを…な…」
「私たちがいますよ…じゃ、解決しないんですよね…」
「私はもう、生きることよりも死んだ方が世のため、人のためなんじゃないかと感じつつある」
「統裁さん、そんなことは!」
「わかってる、誰のためにもならないし悲しみだけが増える。だけど、自分という存在は、もう消えた方が本当にマシなのではないかと、死んだら悪なのではないかと思いつつも、この世界は辛くて息苦しくて、死んだ方が悪ってのは国家の教えであって、本当は死んだ方がいいのではないかと…」
「統裁さん…、アナタが死んだら…私たちの世界は終わります」
「!?…」
「死ぬなとは言いません…ですが、命尽き果てるまでは活動してください、秘密結社シャドウズとして…」
眼を見開く統裁…
コーヒーを一口も飲むことなく、
あとを去った。
「師匠、アナタは死ぬつもりなんですね」
いつ書いたのか綴ったのかはわからない
この文を、生きてるアナタは読んでいることだろう。
そして、死にゆく誰かが残したものには
少なくとも、それらには何の価値もないために無駄な思いをさせてしまったことを謝罪して去ってしまうのだろう。
憔悴と飢餓のうちにて統裁は
死ぬことを選んでいる。
葉無羅通御狡に出来ることはなく、
ただ見守るだけであった。
呪文
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- Steps 65
- Scale 11
- Seed 740468332
- Sampler DPM++ 2M SDE Karras
- Strength 0
- Noise 1
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