小説『孤月のグルメ in迷宮商店街』【ニャンノ世界】
『孤月のグルメ in迷宮商店街』
「腹が減った」
ふと、マンデーマンは
憂鬱にさせることを忘れ、
自分勝手になる。
食、それは終末世界に生きる
人々に平等に与えられなければならない権利であり、機会であった。
マンデーマンは迷宮商店街へ行き、食べたい物を探す
しかし、迷う、悩む…
その時間こそが嗜好と
考えつつ、思考の領域の中で
求めるが、時間がない。
マンデーマンは月曜員としての
任務も果たさなくてはならないのだ。
(どれにしようか、ラーメン、ラーメンは昨日食べたから、カレーか、しかして、うむむ、悩みどころが多いな、さすがは迷宮商店街、食のオンパレードだな)
迷宮商店には色んな怪異がお店をやっており、選択肢の幅が色々あって、まさに魅惑の迷路、ゴールデンロードなのである。
(うん、あの看板は…)
不条理食堂
猫和館名異
(ねこ、わかんない、えぇ、なんだろう、不思議だ…しかして、気になる入ってみよう…)
店に入ると、そこには、
一人の文豪的な店主と
文豪的な客達で賑やかであった。
(どれもこれも、文豪達で溢れている、なんだろう、文豪気分にさせるな)
気になるメニューがあった
御麺音
600円
助蛸焼きの三段階炒め
480円
凪味噌のキュウリ和え
350円
エトセトラ、エトセトラ
(独特だ、うーん、しかし、私は今は御麺音な気分じゃない…むむむ、あれは)
悩みながら、苦悩しながら
見つけた希望的な星
偽勇炒飯470円
「すみません、ギユウチャーハンを一つ」
「はいよ~」
(偽勇炒飯…読み方、合ってるだろうか、不安だ…、まぁ、偽勇が、何だか、私っぽくて好きだな)
脳内で浮かぶはMr.マディックになったときの夢、あれは日々、月面国家グラニャダの仕事に追われ、それが嫌になった時に、転移したもので、思えば、マグヘッドは元気してるだろうか…と、マンデーマンは相方の行方が気になりつつ、
偽勇炒飯がテーブルに置かれる。
頬に手を当てて考えると
色んな思いが月面に過る。
時間の経過とは砂時計の如く
はやいものである。
(さて、手を合わせて)
「いただきます」
見た目は普通の炒飯
何の変哲もない炒飯
焼き飯、
しかして、
食べれば食べるほどに
浮かんでくるのは
偽物の勇気は
勇者とは本物はあらず
本物は勇敢か
はたまた偶然か
と浮かんでくる
言葉の羅列
螺旋迷宮に囚われる
心象風景が浮かびつつ
マンデーマンは
衝撃に頭を抱えた
Shock,Shock,Shock…
脳内に浮かんだ大好きな曲
サカクション『ショック!』
https://youtu.be/rEw1AVeuSjg?si=p7dXYMZpaydgsIlt
不味いわけではない、
頭にドラマが浮かんできたのだ。
そう、さながら、あの時、
見た、あの夢が、Mr.マディックであった時の…あの夢が、
そして、ソイツは
マグヘッドは奇っ怪なダンスをしており、バンドメンバーもマグロ頭で、
ユニット名は、ネギトロジャン
マグヘッドのマークには、水曜国家ウォルトレンの姿があった。
月面国家グラニャダと敵対する
勢力のものであると知り、
身構えるマンデーマン
「そう、敵対するな兄弟、ここは食堂だ、独りになった時、ふと、ふらっと立ちよった流浪の旅人みたいなもんだ、さぁ、飯を享受しよう、なぁ兄弟」
マグヘッドはそう言うと
飯を食らう、
水曜国家ウォルトレンは
月面国家と敵対する勢力
なれど、今は飯を食いにきた
しがないサラリーマン
そうだ、マンデーマンも
飯を食いに来ただけであり、
それだけのことである。
〈孤月のグルメ〉
マグヘッドに別れを告げ、
月を見上げる
どうやら、情報によると
マンデーマンに
討伐命令がくだったらしい
しかし、焦らない…
月面姫に依然教わった
「世界の悪こそ、堂々とするのじゃ、むしろ、誇りに喜べ」
そうだ、悪の月、Mr.マディックを
思い出しながら、ネクタイを締めて、表舞台へ、いざ参る。
月面国家グラニャダ
地球のエージェントとして
暗躍するマンデーマンのドラマは続く。
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