家族と仲間と祝う誕生日
ラウンジに通されたんやけど……あれ? 真っ暗やん? なんで? マナ灯、消えてる……?
そしたら、入った瞬間、ドアが――パタン!って閉まった!?
「えっ? にぃに? ……あれれ?」
しーん……気配が、ない。 え、なにこれ? どゆこと? まさか――
……サプライズ? いや、そんな気はしてたけど…… でも、こんなに静かで、ひとりぼっちって ……ちょっと、ドキドキするやん……んふ♪
あれ? 何かが動く気配が? って思ったそのとき――
『あ~~、れでぃーすあんどじぇんとるめーん……これで合ってるの? 月美ちゃん?』
「まほ~! いきなりずっこけたらあかんやろぉ!」
「ああああ、ず! ずっこけですわよぉ!」
まほの声の後に、お姉ちゃんと椿咲の声? あらら? どゆこと?
「う~ん、これは仕方ないわね、ライトアップお願いしまーす!」
「しかたないのぉ~、凛華、風華~!」
ミントとルミィアちゃんの声の後……え? サプライズ、失敗? いや、でも……ふふっ!
って、油断したその瞬間! パッと明かりがついて――
ウチのまわりには、いつの間にか! みんながクラッカー構えてて!?
はわっ!? ち、近いっ!?
「「「「「「葵! 16歳の誕生日おめでとぉ!!!!!!」」」」」」
「う、うきゃぁぁぁあ! ちかぁぁぁい! きゃぁ~♪」
パパパパパンパカパ~ン☆
一斉にクラッカー攻撃くらったぁぁぁ!! サプライズ防御、完全に失敗!?
ぐふっ! やられたぁ💦
ウチ、紙吹雪とリボンまみれになってもうた……あはは💦
「んふ♡ サプライズは見こされたけどね?」
「その上を、わたくしたちは行きますわよ~♡」
お姉ちゃんと椿咲がニヤリって笑ってた。サプライズは見こされたけれど……
「ふふふ♪ 私が失敗~♪ からの上乗せですよ~♪ 葵♡」
まほが、にんまりと満面の笑み♪ 認めるばい!
や! ら! れ! たぁぁ~~~~~~! 完敗ばい♪ 楽しい♪
すると、皆がプレゼントを手にウチのとこに来て――
「「葵♪ 誕生日おめでとう♪ これからもよろしく♡」」
「お姉ちゃん! 椿咲! ウチこそ、ありがとう! これからも、ずっと家族バイ!」
お姉ちゃんたちとのやり取りが終わったあと、ミントとまほがやってきて――
「葵~♪ 16歳おめでと~♪ ん? ケルトのイヤリング?」
「ケルトの? ラーヴィ、ちょっとデザイン見たいから視覚ちょーだい!」
「ん、承知した……」
ミントとまほからプレゼントの箱を受け取って、にぃにがまほと一緒に視覚を共有したら――
「!? これ、愛の告白の呪いを感じる……んもぅ、妬けますねぇ~、ふふ♪ おめでとう♪」
あ、愛の告白!? そ、そんな付与がこのイヤリングに!?
「にぃに、気づいてたん?」
って聞いたら、にぃに、ちょっと頬を赤くしてコクンって頷いて……
……やばっ、ウチ、今日もう吹き飛んでええやろか!
嬉しさ、オーバーフローしよるっ!!
そのあとも――
「んんん! 葵~~~? 超しあわせそ~~♪ うらやまけしから~ん♪」
「葵♪ また素敵な一年になるように、一緒に頑張ろうね♪」
風華ちゃんと凛華ちゃんからも♪ それに――
「むにゅ~♪ 葵とならウチもまだ負けれんにゃ♪ 任務でもよろしくにゃ♪」
蛍子ちゃんからも♪ ルミィアちゃんや、他のお城のみんなからも、次々に声かけられて!
幸せが応えきれんっちゃ~💦 あ、でも……目から涙が? あれれ? 嬉しいはずなんに?
涙が、溢れてくる……ウチ、今こんなに幸せでよかと?
まだ、任務も使命も残ってるのに……はは――
「みんな! ありがとぉ! ウチ! これからもよろしくねぇ!」
なんもかんも、吹き飛んでしもた。
そのあとは、みんなで美味しいごはん食べて、飲んで♪ どんちゃん騒ぎでディナーは大団円!
ほんとに、みんな、愛してる……そして、
ウチを、ずっと……認めてくれて、ありがとう。
ありがとう……!
呪文
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