魔界貴族 竜使いマミラス
ーーー
『魔界貴族 マミラス・ムティホフマン・ヴォルプフルーク』
魔界原生の高位魔族。その血統証明は、蒼く燦めく“魔角”と、
胸奥で脈打つ〈魔力核(コア)〉の輝きにある。
火竜クルーゼンを従える名門・ヴォルプフルーク家は、
「魔力を喰らう竜」と共生してきた由緒ある家柄。
家系の魔角は“竜の魔力に同期して色が変わる”と言われており、
その稀少性から魔界でも一目置かれる存在である。
マミラスはその家の現当主にして、火竜との“魔心契約”を結んだ唯一の魔人。
戦場では、魔角が竜炎を引き込み、黒衣がわずかに揺れるだけで
周囲の魔物がひれ伏すという。
……もっとも、本人の気性は驚くほど穏やかで、
魔界の辺境で戦災孤児たちの“ママ”として育児に追われる日々。
「テイママ」「怒ると竜になる」など、陰で親しみを込めて呼ばれている。
ただしひとたび本気で怒れば――
火竜クルーゼンの咆哮と共に、空が裂けるのは有名な話である。
呪文
入力なし