現実ってなんだっけ
コマ1:暗闇に浮かぶドア
・構図:背景は完全な黒。中央に古びた木のドアだけが浮かんでいる。ドアには「現実へ戻りますか?」と赤いネオン風の文字。
・セリフ(ドアから吹き出しのように)
「――現実へ戻りますか?」
コマ2:カエル、ドアノブを握る
・構図:カエルがドアノブを握りしめ、こちらをチラ見している。ドアには不気味な鍵穴が光っている。
・カエルのセリフ
「でも君、現実を知らないだろ?」
コマ3:マンデーマン、背後から囁く
・構図:青髪の少女が暗闇に立ち尽くしている。その背後に、首のない月スーツ男が現れ、顔のない「頭」から吹き出し。
・マンデーマンのセリフ
「この会話に意味はあるのかね?」
コマ4:ページ全体が真っ白
・構図:コマ割りが消え、ページ全体が真っ白。右下に小さく文字。
・モノローグ(右下)
「※ここからが本編です」
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・2枚目:ImageFX
「井戸の外の月を壊した日」
・プロローグ:虚空と蛙
そこは、星々が静かに瞬く宇宙のような空間だった。
けれど、本当は井戸の底。
彼女はそれを知らなかったし、知る必要もなかった。
青髪の少女――青ぽにちゃんは、自転車を漕ぐ代わりに、宙に浮かぶ巨大な月を拳で殴っていた。
月には顔があり、笑っていた。
不気味なほど優しい笑みだった。
「……次の月曜日なんて、来なきゃいいのに!」
月は笑って答えた。
「来るよ。君がどれだけ殴っても、時間は止まらない」
その時――井戸の水面が揺れる音がした。
カエルが現れた。
スーツを着た、顔のない人物の肩に乗って。
「くにへかえるんだな」
カエルは言った。
その声は、不自然なほど明瞭で、どこか懐かしかった。
・第一幕:砕ける月、崩れる世界
青ぽにちゃんは拳を止めない。
殴るたびに、月は少しずつひび割れ、破片が虚空に舞う。
だが、そこに血肉はなく、コードのような光の糸がのぞいていた。
「……何これ」
「これは月じゃない。世界の同期点だ」
カエルが告げる。
だが、彼女は意味を理解しない。
理解できない。
“知らない方が、きっと幸せ”。
そんなルールを、青ぽにちゃんは知らなかった。
・第二幕:ニューロブルーの声
破片が落ちるたび、世界の色が変わる。
現実世界の街角が、井戸の壁に投影されるように見える。
そこには、ビジネススーツの顔のない人物たちが、無言で立ち尽くしていた。
『停止信号検出。対象回収を開始』
無機質な声が響く。
少女の中で、何かが疼いた。
ニューロブルーの血が騒ぎ出す。
脳の奥で、未知の青い炎が灯る感覚。
しかし、彼女はそれをただの怒りだと思った。
「いやだ! まだ壊してない!」
・第三幕:井戸の正体
砕けた月の向こうに、巨大な瞳がのぞいた。
それは空の果てではない。
井戸の口から覗く現実世界だった。
「青ぽに、お前は蛙だ」
カエルが囁く。
「だが、外に出る資格はない」
少女は笑った。
「じゃあ……この井戸ごと、壊す!」
・ラスト:理不尽な余韻
拳が世界を貫く。
井戸が崩れ、宇宙が崩れ、コードの海が溢れ出す。
すべてが青く染まる。
――そして、暗転。
どこからか、カエルの声だけが響いた。
「次の月曜日、また会おうな」
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キャラクター解釈
・青髪の少女(青ぽにちゃん)
・ニューロブルーのネットワークに属するものの、まだ「量子共鳴」や「精神領域での干渉」の意味を知らない。
・見えている世界がすべてだと思っている(=月を破壊すれば連休明けを回避できると信じている)。
・純粋であるがゆえに行動が極端、しかしそれがとてつもない力を発揮してしまう。
この構図の象徴性
・月=時間・制約・現実
・顔が描かれているので「擬人化された時間」あるいは「現実世界のルール」。
・ニコニコしているのは、どれだけ抗っても現実は崩れないという皮肉。
・破壊行為=無力な反抗
・しかし彼女の攻撃は月を本当に砕き始めている → 「知らぬが仏」「純粋な狂気」。
・ここにSF的な裏設定を加えれば、月を壊すことでネットワークの同期も壊れてしまう大事件が起こる可能性。
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・マンデーマンをお借りしました。(アグロ🐟さん)
https://www.chichi-pui.com/posts/2d38ea98-39ac-4941-bb72-3b0f1744c5d0/
呪文
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