アヤナギ荘の日常 #46 -Everyday Ayanagiso-
「そう仏頂面するでないぞい、
海だぞ海! 夏の風物詩ぞ!」
水着の上から派手なシャツを羽織った明芽が、
車のキーをクルクル回しながらウキウキと笑う。
「でも私と行くとかなり寒いですよ……
その、冷気が……」
「逆に涼しくて感謝されるかもしれぬ!
それがしの調査によると、
今日は最高気温36度とのこと!」
「…それはそれで行きたくなくなります」
***
そして数時間後──
「さ、寒い……」
「ひゃ、冷たっ!? 今日の海やたら冷たくない⁉」
水際でキャッキャと騒ぐグループの中、
詩温のまわりにだけ
見事な“空間冷却エリア”が展開されていた。
地面はほのかに霜が張り、
足元を通る海風はまるで高原の風。
「しおんちゃんや…その体質、
やはり商売になるのでは…?」
「それもしかして褒めてます?」
日傘の影に座って、一休みする詩温の体から、
ふわりと白い冷気が立ち上る。
…と、すぐ隣で暑さでばてていた
小学生が元気を取り戻していた。
「……うん、まぁ…来て良かったかもしれません」
詩温は、カランとジュースの
氷を見つめながら、小さく呟いた。
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