第二次ローラ戦争
またはルヴァンのバーム王の治世997年
夏
ゴラスファンは千年ぶりに噴火した。
三日と経たぬうちに空は闇に閉ざされ
四日目には冬の寒さになった。
千年の間に、神話として忘れられていたローラ戦争が
突然現実の記憶として呼び覚まされることになった。
ルヴァン人は王国の城壁のなかに多くの貯えをしていたが
全員を長く賄うことができないことは明らかであった。
闇と寒さと、いつ終わるか分からない飢えと略奪の時代が突然やってきたのだ。
----
闇の中を王と騎士たちは長い松明を持って略奪のために駆け回っていた。
それはまさにヴァリャナードそのものの光景であった。
----
バーム王の997年から1002年にかけて
バルスカ全体および近海で火山の噴火が頻発し、地震、津波、洪水が伴った。
そして疫病、人食い、魔術が流行した結果
もともと千以上あったルヴァン人とフラール人の集落は、最終的に10を数えるほどに減った。
この第二次ローラ戦争の結果わかったことは
もうバルスカで生きていくことはできないということであった。
王国は崩壊し、ルヴァン人もフラール人も海を越えて散っていった。
切り捨てられた土地という意味のバルスカがそう呼ばれるようになったのは、この時からである。
呪文
呪文を見るにはログイン・会員登録が必須です。