ログインする ユーザー登録する
ひぐらしの声がする。

彼女は水をかけられた時の僕の様子を思い出し、くすくすと笑っている。
「楽しかった。」

僕もつられて笑う。

しばらく話しているうちに、日が沈んできた。

「おばさんたち、帰ってこないね……。」

おばさんたちが帰ってきたら家に帰ろうと思っていたので、僕は気になって彼女に尋ねた。

「今日は遅くなるって言ってた……。」

彼女は畳にごろんと横になりながら、ゆっくりと答える。

「帰っても大丈夫だよ……。」

急に眠気が来たらしく、とぎれとぎれの言葉になっている。

「え、じゃあ、一人で留守番になっちゃうじゃん?」
軽く言ってみたが、返事はない。

彼女はすっかり眠ってしまったらしい。

彼女がこのまま一人で眠ってしまうのは心配で、
僕はしばらく居ることにした。

夕日が沈んでいくところを眺めていると、
彼女の寝息が静かに聞こえた。

ぼんやりと、その寝顔を見つめた。

僕の胸の奥が、少しくすぐったくなる。

ひぐらしの声が鈴虫に変わり、あたりがだいぶ暗くなった頃、
彼女がゆっくりと目を開けた。

「……いてくれたの?」

まだ眠たそうな声で、僕を見上げる。

「心配だったから。」
僕は照れくさくて、目をそらしながら答えた。

彼女はしばらく僕の顔を見つめて、それから、ふわりと微笑んだ。
「ありがとう。」

暗がりの表情が、なんだか妙に綺麗に見えた。

続き
https://www.chichi-pui.com/posts/1b8d1291-91ed-4a4b-99e6-8e5b859f7802/

物語の最初
https://www.chichi-pui.com/posts/26a24003-81f7-4f53-a3b5-d2c91576ab08/

呪文

  • Steps 18
  • Scale 5
  • Seed 3545937597
  • Sampler Euler a
  • Strength
  • Noise
  • Steps 18
  • Scale 5
  • Seed 3545937597
  • Sampler Euler a

しろぎつねさんの他の作品

しろぎつねさんの他の作品

すべてを見る

おすすめ

メンバーシップ

魔女娘。
4

魔女娘。

100コイン/月以上支援すると見ることができます

ラヴィット|Lovitt
7

ラヴィット|Lovitt

500コイン/月以上支援すると見ることができます

桃色の和服狐さん

桃色の和服狐さん

500コイン/月以上支援すると見ることができます

貴方、薔薇は好き?

貴方、薔薇は好き?

100コイン/月以上支援すると見ることができます

会食
2

会食

100コイン/月以上支援すると見ることができます

幻想幾何学世界
11

幻想幾何学世界

580コイン/月以上支援すると見ることができます

冬の夜にウインドショッピング

冬の夜にウインドショッピング

500コイン/月以上支援すると見ることができます

スズラン
2

スズラン

全体公開

小さくて可憐な花、でも気を付けて毒がありますよ。

Stable Diffusion XLのイラスト

すべてを見る

Amazon

トレンド

すべてを見る

ユーザー主催投稿企画

すべてを見る

新着イラスト

すべてを見る

ちちぷいグッズ

ショップを見る