宿を手伝う子の秘密② -奉仕-
理由は明白だった。あの光景が、脳裏に焼き付いて離れない。目を閉じれば、灯りに揺れる輪郭と、あの笑みが浮かび上がる。忘れようとすればするほど、かえって細部が鮮明になっていく。
そして――気づけば、耳を澄ませている。
あの気配が、また訪れるのではないかと。
最初は、ただの偶然だと思おうとした。あれは一度きりのことだと、自分に言い聞かせた。だが、二晩目の夜半、再び廊下に微かな足音が響いたとき、私は布団の中で目を見開いていた。
行くのか。
いや、行くべきではない。
そう思いながら、身体はすでに起き上がっていた。
足音を殺し、廊下へ出る。冷えた空気が肌にまとわりつく。あの夜と同じ、頼りない灯り。あの夜と同じ場所に、彼女の姿があった。
こちらを見ることもなく、静かに昨夜とは別の客室へと向かう。
私は、その後ろ姿を、ただ見送ることができなかった。
襖の前に立つ。手をかけることはしない。ただ、あのわずかな隙間へと、視線が吸い寄せられていく。
――覗くべきではない。
わかっている。
だが、それでも。
中から、またあの気配が滲み出してくる。言葉にならない囁きと、空気の揺らぎ。現実と地続きでありながら、どこか別の層へ踏み込んでしまったような、あの感覚。
私は、目を逸らすことができなかった。
彼女はただ宿す行為だけを目的としているようではなかった。
口淫をし、種となる精液を口内で受け止める。
積極的に男を慰めているようにすら見えた。
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