小説『彫像一家の夕食タイム』【ニャンノ世界】
『彫像一家の夕食タイム』
ニャンジョウ市民の彫像一家は
今日も今日とて終末じみた世界で
ニャンジョウ市民から、屍骸間違われることに苦労しながらも、
彫像父ことハシルチョウゾウは
頑張った。
「終末の通学路を歩くことも大変だ、怪異ではなく人間であれば楽なのだが…」
「けれど、通学路過ぎたら、怪異でも受け入れられるの不思議だよね」
彫像息子ことミツルチョウゾウ
「そりゃあ、お前さんは天才だからだよミツルだけにね!」
彫像母ことテミスチョウゾウ
がへっと笑う
夫がネガティブな月ならば
妻はポジティブな太陽なのは
欠けてしまったニケの潮流を受け継いでるからだろうか
「うまいねお母さん、お父さんも、気楽に行こうよ」
彫像娘ことアルテチョウゾウが
父の気弱でナイーブな胆汁気質じみた部分を指摘しながら、食べ咀嚼する。
「あっ、今日ね、給食にソフト麺がでたんだ!」
「ソフト麺うまいよな~」
第一の彫像息子
ハミルチョウゾウ、
彼は学生生活に思い悩みし彫像で
これからの未来に不安を抱えていた。
摩訶不思議レストランの飯を食べ、幸せな気持ちになりつつも、
憂いというものが、冬の時期にやって来ることを知っている。
「そういえば、ハミル、勉強は順調か?」
「うぐっ、まぁぼちぼちよ」
嘘だ、現実逃避である
だから、終末の通学路にて
密かに放課後チェーンソー倶楽部にて、夜な夜な屍骸や厄災なるものをバスターしていることは
ハミルの弟と妹には、ポテチとアイスで買収しているため問題なかったし、そもそも、彼にとって、怪異が勉強することの意義に関する重要性にたいしての疑問点が
頭から離れないわけである。
月が照らす
食卓、そもそも、これも
第二の彫像息子ことミツルが
兄よりも優れた彫像であることが
ハミルの逃避を加速させている
わけで、彫像的な劣等感を抱きつつ、夕食を食べるが、
既に舌は月面の距離ぐらいに
上の空であった。
美味しい、しかして、
試験が心を憂いさせる
真の青空の中で
日向ぼっこをしたいと
そんな憂鬱な不安によって
心は終末じみた趣向を見せているのだった。
呪文
呪文を見るにはログイン・会員登録が必須です。