「パパさん、頼まれた荷物お持ちしました」
「いえ、今日は比較的仕事が少ない方なので大丈夫ですよ」
「そうか、何にしても助かったよ」
「いえいえ」
「それで、昼間に時間が空く時って多いのかね」
「うーん、週に1日か2日くらいですね。やりくりすればもう少し何とかなりますけど」
「そうしたら、空いてる時間ここで働かないか」
「突然ですね」
「いやぁ、すまんな。決算が近くてね。どこもそうなんだが人手不足なんだよ」
「近頃よく聞きますもんね」
「そうなんだよ。うちの場合は他の時期は専門の事務員を雇う程の仕事量がないのもあるんだけどね」
「そうなんですね。でも、わたし事務はやったことありませんよ」
「決算用の領収書のファイリングや、書類のコピー、それらを会計士に渡せるようにまとめるくらいだから、経験がなくても大丈夫だよ」
「それなら…でも、ご主人に確認しないと」
「そうだね。そうしてくれると助かるよ。母さんには私の方から話してみるから」
「はい。あと家の方で話しましょう」
「うん。そうしようか。今日は助かったよ」
呪文
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