チョコレート販売
茶ぽにが並べたチョコレートは、すべて「同じ形をしていない」。
味も、甘さも、香りも微妙に違うが、
彼女はそれを説明しない。
ただ、手のひらに一粒乗せて、
「どれにする?」と問いかけるだけだ。
選んだ理由は聞かれない。
ここでは、好みも迷いも、裁定されない。
茶ぽには、売り込みをしない。
高級かどうかも、
原材料の産地も、
効能も語らない。
彼女が差し出すのは、
「今のあなたに合いそうな一粒」だけだ。
それが当たっても、外れても、
彼女は微笑む。
ここでは、間違える自由もまた、甘味なのだから。
呪文
呪文を見るにはログイン・会員登録が必須です。