子犬との新しい生活が始まらなかった
赤髪ちゃん「それじゃお家へレッツゴー!競争だよメンチカツ!」
メンチカツ「わんわん!」
赤髪兄「ホントに連れて行くのか……?」
心配する赤髪兄をよそに、子犬を連れ帰る気満々の赤髪ちゃん。
そして赤髪ちゃんが子犬を抱き上げた時だった。
女性「あ!いたいた!もう……勝手にドッグラン抜け出しちゃダメでしょう!」
メンチカツ「わんわん!」
赤髪ちゃん「え……」
一人の女性が声をかけてきた。そして抱き上げていた子犬は女性を見るなり赤髪ちゃんの腕の中からすり抜けて女性の方へ走って行ってしまった。
赤髪ちゃん「あ、あれ………」
自分の腕の中を呆然と見ている赤髪ちゃん。
そんな赤髪ちゃんの所へ女性がやってくる。
女性「すみません!うちの犬がご迷惑をおかけしませんでしたか?」
赤髪ちゃん「………うちの……いぬ……?」
女性「え?」
赤髪兄「ああ!いえいえ、別に迷惑だなんて!」
女性「そ、そうですか?」
赤髪兄「はい、妹もカワイイワンちゃんと遊べて楽しかったみたいです!な!赤髪!」
赤髪ちゃん「………ウチで……飼うんだもん……」
赤髪兄「あのな、あの子犬は飼い犬だったの!だから飼い主さんに返さなきゃならにの!分かるだろ!」
赤髪ちゃん「わ………………」
赤髪兄「わ?」
赤髪ちゃん「わがんにゃい!わがんにゃいもん!……メンヂガヅはわだじががうんだぼん!うううう……ぐずっ…」
赤髪兄「おいおい、泣くなよ」
女性「え、えっと……その子…大丈夫ですか?なんかすごく泣いてる……」
赤髪兄「き、気にしないでください!ちょっと子犬が可愛すぎて………それとちょっとの勘違いがっただけです!」
女性「???」
困惑する飼い主の女性。そして人目もはばからず大泣きする赤髪ちゃん。
赤髪ちゃん「わああぁぁぁぁぁぁぁん!わ、わだじだって、めんぢがづのごどあいじでだぼん!」
赤髪兄「あああ、泣きながら喚くから何言ってるかサッパリ分からん!いいから、このことはもうバイバイするぞ!」
赤髪ちゃん「バイバイなんてやだあぁぁぁぁぁ!わだじがづれでがえるぅ!」
赤髪兄「いい加減しろって!あの子はあの人の家族なの!お前はさっき会ったばかりだろう!」
赤髪ちゃん「でもでもー!わだじになづいてぐれだもん!」
赤髪兄「社交的な子なんだよ!とにかくもう帰るぞ!」
あんまりにも大号泣する赤髪ちゃんを見てあっけに取られている女性。
赤髪兄は赤髪ちゃんの肩を抱きしめるように、少し自分の方に寄せながらその場を離れた。
赤髪ちゃんは子犬が見えなくなるまで泣き喚きながら「またね~!」とか「元気でね~!」とか「愛してるよメンチカツー!」とか喚いていた。
女性「………あんなに泣いちゃって……ちょっと可愛そうだったかしら……。でも、あんたは私のたった一人の家族なんだもの。これからもずっと一緒だよ。ね、ホットドッグ!」
メンチカツ改めホットドッグ「わうっ!」
女性は愛犬と一緒に公園を後にした。
・
・
赤髪ちゃん家のその日tの夕食はメンチカツだった。
赤髪兄「お前……昼間子犬にメンチカツと名付けておいて、よく夕飯にメンチカツ食えるな」
赤髪ちゃん「それとこれとは話が別だもん!」
赤髪祖父「何じゃ、昼間何かあったのか?」
赤髪ちゃん「昼間お兄ちゃんに泣かされた」
赤髪兄「ちょっと待て!俺泣かしてないだろ!お前が勝手に泣いたんじゃんか!」
赤髪ちゃん「泣いてる私を無理矢理抱きしめたくせに!」
赤髪兄「お前言い方!」
赤髪ちゃんのお兄ちゃんは食後にお爺ちゃんからお説教をくらいましたとさ。
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