ウェスティリア国史LXⅢ remake
「この状況……あの女狐は楽しんでるのだろうな」法務大臣は苦虫を噛み潰したような顔で囁やく。そのあからさまな態度に政務官達は苦笑いを浮かべる。
「よく分かりますね……その財務大臣から貴方宛てに書簡が届きました」と副大臣が書簡を渡す。
出された書簡を見る。法務大臣は溜息を吐きこめかみを押さえた。
「どうしました?」
「やはりあの女は相容れぬ女狐だったようだ•••丁寧に美麗字句を並べてるが要は【法案が可決されたから法務大臣は関連法案の草案を作り、議会に提出し、法務会にて審議しさっさと可決しろ。法整備を進めろ…ウェスティリア湾開港祭を楽しみにしている私を邪魔するなら税を搾り取ります】だとよ」
書簡を読み上げた法務大臣に副大臣は苦笑を浮かべ「どうします?」と尋ねる。
「どうもこうもねーな…ウェスティリア湾開港祭はこの国を潤す大事な金の卵だ。俺達の役割は度を越した馬鹿が現れない様に法律を作り、その馬鹿がウェスティリア湾開港祭に現れても捕吏が対処出来る様にするのが仕事だ」
呪文
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