絶望の淵
ついに、グリンディアは、気力も体力も尽きて膝から崩れ落ちた。
一方、マルセウスは、生ける屍であるため、
疲れた様子は微塵もない。
マルセウスは、グリンディアを見下ろして、嘲笑う。
「ほら、各国の協力はどうしたんだい?誰も、君のことを助けに来やしない。
君が死にかけているというのに、お祭りでも楽しんでいるんじゃないか?」
グリンディアは、唇を噛みしめ、涙を堪える。
「僕は間違っていなかった。所詮、君たちはこんなものさ」
「争い合い、奪い合い、潰し合い、騙し合い、罵り合い、蔑み合い、憎しみ合い、殺し合うだけ」
「こんな醜い世界は――もう終わらせよう」
マルセウスが、ゆっくりと剣を持ち上げ、
振り下ろそうとした、その時――
マルセウスの剣が爆ぜた。
グリンディアが驚いて振り向くと、そこには3人の人影が立っていた。
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グランゼンの英雄 エンジ
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呪文
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