28.雪山の住み込み弟子
聞いていた通りではある
彼女は死に際にて形成される新しい身体へと転生を繰り返し、永劫を存在しているという話だ
だが聞いていた話と違う部分があった
幸い、ある程度の知識は残っているようだが、その記憶や性格が変質してしまっていたのである
彼女は私を、自分の弟子だ認識している
にも関わらず、同時に自分を私の娘であると自認しているのだ
この不可解な認識の一致により、私は彼女に対して師事と育児の両立を余儀なくされた
子作りもしたことがないのに娘が出来てしまったが、ここではあの村における愛弟子との日々が役に立つこともあった
ただ彼女は聞き分けの良い性格をしており、私を「お父様」と呼んで慕ってくれた為、躾に手を焼かされるようなことはなかった
むしろ様々な道理に疎い私が、娘に叱られることすらあった
躾に関して、かつて尻を叩く覚悟すらしていただけに、拍子抜けしてしまった
やはり我が愛弟子は特殊な例であったのだろう
そんなことを考える余裕ができる程この雪山に適応した頃だった
その愛弟子が、私の前に姿を現したのは
・次回から時系列が22.の続きまで戻る
・12.のスパンキング回に思い出していたのは、こちらの娘の方
呪文
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