耳かき
最近、友達の家で放課後ダラダラ遊ぶことが多い
以前は部活で頑張っていたが、試合で半月板を損傷し、ドクターストップになってしまった
卒業まで残り1年半、今更感は否めないが、帰宅部としてダラダラと青春を謳歌することにした
そいつはクラスでもお調子者で、クラス替えして間もなく仲良くなったが、
特に何の部活にも所属していないやつだった
後で知ったことだが、彼も以前に怪我をして、現在は激しい運動が出来ないということだ
やつの気遣いだったのかどうかは不明だが、俺が怪我をして間もなく、自然とつるむことが多くなり、
学校からほど近いそいつの家は、程無くして学校帰りに毎日寄るというのが常になった
たまに部活が休みの友達も一緒に遊ぶこともあるが、3人で遊ぶことが多い
そう、2人じゃなくて3人
やつには1つ年上の姉がいて、結構有名な女子校に通っている
そのお姉さんも、学校から帰ってくると、
当たり前のようにゲームに参加したり、馬鹿話をしながらお菓子を食べたりするのだ
最初は年上の有名校のお姉さんに遠慮があった(気がする)が、
そんな日々を数カ月も過ごしていると、いつの間にか一緒にいることが普通になってしまった
あいつが用事で出かけるときも、お姉さんと二人でゲームをしたり、
お腹がすいてカップラーメンを食べたり、たわいもない話をすることに違和感を感じなくなっていた
そんなある日のこと
この日もやつは何かの用事だと言って、俺とお姉さんを残したまま出かけてしまった
しばらくいつものように遊んで過ごしていたが、耳の奥がなんともかゆい気がして、
「綿棒1本もらえたりします?」と尋ねると、(以下略)
呪文
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