あまい、です
事情を詳しく知っているわけではない
ただ、彼女があまりにも痩せていて
いつも怯えていて……放っておけなかった
今日は彼女に新しい服を買った
彼女に似合いそうなものを選んだつもりだったが、気に入ってくれるかは分からなかった
けれど、鏡の前に立った彼女は
何度も袖を摘まんだり
くるりとその場で回ってみたりしていた。
……喜んでくれているのだろうか
そんな、年相応の少女らしい反応を見られたことが、少し嬉しかった
そのまま、近くの店へ甘いものを食べに連れてきた
「……これ、食べてもいいの……?」
「もちろん、君のために頼んだんだから」
彼女はしばらくプリンを見つめていた。
やがて、恐る恐るスプーンを口に運ぶ。
「……おいしい、です」
その声は、少しだけ柔らかかった。
……少しは、心を開いてくれたのだろうか。
それとも、ただ甘いものが美味しかっただけなのだろうか
どちらでもいい
また、こうして笑ってくれるなら……
呪文
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