小織くん、陸上競技に出場する
芦屋端流(あしやはしる、陸上部、足速い)「良いぞ赤上ぃ!その調子だ!」
小織「ヒィッハァッヒィィ……」
何やら全速力で走っている小織くん。
ここは小織の住んでいる街から電車で10分ほどの場所にある陸上競技場。
小織はここで………何と陸上の100m走に出場させられていた。
事の起こりは体育の授業。
100m走のタイムを計っている時に、陸上部の芦屋端流が小織のスタートからの瞬間的な加速が非常に速いことに気が付いたのだ。そしてそのままあれよあれよという間に話が進み、いつの間にか小織が陸上部員の代行として大会に出場することになっていた。
そして迎えた100m走、小織は端流に背中を押され、イヤイヤながら位置につく。
そしてスタートの合図とともに一斉に走る出す。
小織「ハァッハァッハァッ!」
端流「良いぞ赤上ぃ!その調子だ!」
小織「ヒィッハァッヒィィ……」
普段全速力で走る事などほとんどない小織は思わず涙を流しながら必死に走っていた。
小織(ふえぇぇぇぇ!お、追いつかれるよぅ!)
他の選手がすぐ後ろまで迫っている。
小織「むぎぃぃぃぃぃ!……ふにゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
何とも気の抜けた叫び声を上げて最後の力を振り絞り必死に走った小織。
審判「ゴール!」
小織「ほへぇぇぇぇぇぇ………」
あまりに全力で走ったためその場に倒れ込む小織。
端流「やったぞ赤上!1位でゴール……って、うわぁっ!」
小織に駆け寄ろうとした端流を押しのけて、小織と一緒に走っていた選手たちが小織に駆け寄っていく。
他校選手1「大丈夫か!赤上というのか、立てるか!?」
他校選手2「手を貸すぜ!ナイスダッシュだったぜ!」
他校選手3「キミの走りと笑顔には完敗だよ。どうだい?このあとボクと一緒に夜景の見えるレストランでイタリアンでも?」
他校選手4「おいお前!抜け駆けすんなよ!それより俺と一緒にカラオケで打上げしようぜ!」
他校選手5「まてまて、この子は今疲れ切っているんだ。……さぁレディ、まずは私が医務室へエスコートさせていただきます」
どうもへばった小織を見て心配している………と言うよりは、何とかして小織と友達?になろうとしているように見える。
端流「うわ………アイツら赤上が男だって分かってるよな?」
剣崎道一(剣道部主将)「男子の大会に出てんだからさすがに分かってるだろ。それよりそろそろ救助に行かないと……」
端流「おう剣崎、お前も見に来てたのか」
道一「小織の付き添いで来てただけだよ、ずっと観客席に居たしな。それよりちょっと行ってくる」
端流「お、おう…」
小織の方は他校の選手たちに囲まれ正直泣きそうになっていたが、その後道一が割って入り、小織を救助してそのまま連れ帰ってきた。
なお他校の選手たちは、実は小織の心配をするふりをしながらどさくさに紛れて小織の身体をベタベタ触ったり、さりげなく胸を触ったり、堂々と小織の尻を触りまくったり、しまいには「人工呼吸が必要だな!」などと言って無理矢理キスしようとしてきたのがいたが、道一の一睨みで全員スゴスゴと帰っていった。
小織「びょえぇぇぇぇぇぇん!みぢがずぐ~~~ん!何かあの人たちに身体触られたよぅ!」
道一「よしよ~し………小織、お前もうこういう大会出るな」
小織「別に出たくて出てる訳じゃないやい!」
結局小織くんの出番はそこで終わりだったため、端流に話を通し、そのまま道一が小織を連れて帰ったのだった。
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後日
小鈴「ねえねえお兄ちゃん」
小織「ん?どした小鈴?」
小鈴「なんかこの間お兄ちゃんが頼まれて出た陸上大会で幻の美少女選手がいたんだって」
小織「幻の美少女!?ウ、ウソ……そんな子がいたの!?」
小鈴「うん、何か一種目しか出なかったんけど、その競技では1位だったんだって」
小織「へぇ……すごい子もいたもんだなぁ……」
小鈴「お兄ちゃんは見かけなかったんだ?」
小織「うん……自分の競技終わったらそのまま道一くんと帰って来ちゃったからなぁ」
小鈴「そうなんだぁ……」
その噂になっている幻の美少女選手が実は自分のことであることを小織くんは知る由もなかった。
呪文
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