昨日助けていただいた太刀です
上杉謙信の愛刀として知られていて、姿・波紋が非常に美しく刀好きの謙信もお気に入りだったようです。
ですが謙信は馬上で使用する際には少し長く感じたため、磨上げ(刀身を短く切り詰める)をするために研ぎ師へ依頼するよう家臣に指示したそうです。
家臣から依頼を受けた研ぎ師は名刀を任されたことに大いに喜び気合を入れますが、その晩に枕元に「鶴」と名乗る姫が現れ「どうか切らないでください」と懇願し消えていった。
翌日、研ぎ師は作業をしようとしても何故が気が向かないので作業を見送るが、その晩も姫が現れ同じ内容を繰り返した。
二晩続いたことで何かあるかもと思い、依頼してきた家臣に相談するとその家臣も同じ体験をした言う。
そういった経緯があり、謙信は磨上げを取りやめたそうです。
現れた姫の名が鶴であったことから姫鶴一文字と呼ばれるようになったようです。
鶴姫ではなくて姫鶴となった理由はわかりませんが、私は姫鶴の方がカッコイイと感じてます。
その後、謙信はこの太刀を帯びているときには危険な目に合わなかったという逸話もあり、鶴姫の恩返しなのかもしれませんね。
ただ、現存している姫鶴一文字は古い資料と比べると少しだけ短くなっているそうです。
どの時代に磨上げられたのかは私が調べた限りでは分かっていませんが、姫のお願いを無視するとは...
江戸時代の上杉家は徳川幕府から冷遇され、減封、移封、後継ぎ問題等、様々な問題で凋落していったようです。
3代目当主が後継ぎがないまま急死したため、忠臣蔵の悪役・吉良上野介の長男が養子となり何とか改易を免れたものの、赤穂浪士の討ち入りなどで吉良家の印象が悪くてケチが付きまくりの感じがしますね。
こういったことを考えると、やっぱり姫鶴一文字が怒っているのかなって思ってしまいます。
(注)忠臣蔵はドラマの内容はかなり美化・脚色があるのは当然のことであり、近年の研究ではかなり違う見方があるようで、吉良上野介が悪人だったかどうかは私には分かりません。
ここに書いていることは私の知る範囲のことであるので、間違ったことも書いてあるかもしれません。
それ違うよ!と言うのがあれば、暖かく教えて頂けると幸いです。
呪文
入力なし