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民の命を危険に晒すモンスター達が村周辺に蔓延り、騎士達は討伐に向かった。

敵は普通であれば討伐困難と思われる程、強力、かつ歪なモンスターであったが、彼らは騎士の中でも精鋭であった。
日々、訓練に励み、軍神と歌われた部隊長の指示の元、勇気を持って命賭けの策を駆使し、モンスターの討伐に成功した。

他の村村でも同様にモンスターの進行があり騎士が派遣されたが、その7割は全滅、かつ犠牲者なく討伐に成功したのは軍神の率いるその部隊だけであったという。

その日、軍神は浮かれていたのだ。
不可能を可能にした戦果と、生き残った戦友の笑顔、酒、民たちの祝杯に…

そして浮かれていた彼は、ある約束を忘れてしまっていた…

妻との あの約束を……

心地よい酔いと、高揚がまだ覚めやらぬ浮かれた足つきで彼は帰宅しすると、モンスターよりも恐ろしい光景を目にする事となる。

討伐不可能とも言われるモンスターにも恐れることはない軍神
そう呼ばれた男が目の前の光景には、ただ棒立ちをするしかなく 死を覚悟していた。

それは彼の恐怖心が見せた幻か、はたまた目の前の妻だった何かが放つ殺気がそう見せたのか
家の玄関が地獄の入口に見え、中には対処しようのない化け物の姿があった。

そして化け物はこう告げる

「夕飯食べて帰る時はLine寄越せて言ったよね?」

男にとって嫁ほど怖いモンスターはいない。
嫁は些細な出来事がきっかけで怒りを爆発させられるモンスターであった。

その怒りはやがてグランゼン全体を巻き込むことに… まではならなかったが
軍神と呼ばれた男はそれ以来、戦闘中であっもスマホのメッセージチェックを欠かさなくなったという。

呪文

入力なし

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