小説『聖道昇華猫照法師』【ニャンノ世界】
『聖道昇華猫照法師』
境都の聖道猫宗の総本山
聖道照寺の神話存在
聖道昇華猫照法師、
この猫は元から
聖なる存在ではなく、
煩悩にまみれていた
俗世猫であったが、
不浄や煩悩は
忌むべきものであるが
怒りに呑まれれば
そのまた怪物と成ることを
知り、出家し
ニャシマにて、
カワラヤマ仙人の元で
修行をする。
同じ弟子の身である、
魚沼 師和進とは
兄弟のような間柄で
分野は違えど
求道者としての志を
尊敬し、道を極めんとする
姿勢には光るものがあった。
煩悩とは…
心を病むものであり、
煩悩とは…
愉悦や喜びにて生ずる
甘き蜜のように甘美
なれど、この甘味に
甘んずることなく
不動なる心を以て
聖道とは何かを
自らの力で
切り拓くことこそが大事
聖道昇華猫照法師は
考え続ける。
この世は機械にて便利に
なった、なれど、
機械に甘んずれば
思考する機会は失われ、
灰色の世の中になるであろう。
己の心を文にして
綴らんと欲する
不器用なれど器用なれど
自らの足で進む者に
光の道があらん
前へ進む猫
それは、
一歩の歩幅は小さ
なれど、
確かに着実に
大地を踏みしめているのだから…
呪文
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