星詠みと清白の祈り
とある町外れの小屋の中、そんな歓喜の声がこだましていた。
その声の主は長く握りしめていた筆を置き、体を震わせて喜びを体現していた。
彼は星詠み。そして、この世界で初めての星の法陣を完成させた男である。
「この世界の星は不思議なことに、その多くが救いや守りにまつわる逸話が多く残っていた。 間違いさえなければ、この法陣はきっと……ああ、こうしてぶつくさ言ってる場合じゃない! 使えばわかる!」
雑念を払うように頭を振り、彼は真剣な眼差しで顔を上げる。
そうして心からの祈りを込め、呪文を唱えた。
「暗き闇の空に灯る清白の星々よ。 その無雑な光をもって、どうか我の願いを叶え賜え。
我が望むはその救いの力。 癒しを齎し、再び立ち上がるその力。 災いを退け、前進する守護。
光を求めて邁進する戦士たちへ、どうか力を与え賜え……!」
その言葉の直後、法陣から清く美しい光が溢れ出す。
その光は星のように煌めき、地をかける流星の如く飛び出した。
星はやがて、遠く戦場に立つ戦士達の元へ辿り着く。
到達した星々は最後に一際まばゆく輝くと、弾けてその力を周囲に振りまいた。
傷つき膝をついた戦士には、癒しを。
勇猛果敢に進む戦士たちには、守護を。
絶望的状況に落とされてなお諦めなかった星詠みに、星は遂に応えたのである。
***
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