【樹海のかみさま】幽々火の神室 - 禍神のピアノ(ゆゆかのしんしつ - まがつかみのぴあの)
【ハーメルン掲載】紫陽花の季節に会いましょう著:樹海のかみさま ーメス堕ちENDを回避したい男の娘ヒロインは闇堕ちしてみることにしたー1章17話: いずれ、私がかみさまに辿り着くためによりインスパイア
「ありがと。ピアノ椅子、調節してくれたんだね」
幽霊がピアノ椅子を調節し、上蓋を開けてくれていた。これでいつでも弾くことができる。
僕は白無垢の姿のまま、ピアノ椅子に座った。
白と黒の鍵盤がずらりと並び、ピアノは厳かなまま鎮座する。ゆっくりと、ピアノキーカバーをめくりあげる。
「多分このピアノ、弾かれるの久々なんだろうな」
時間遡行前は毎日弾いてたからその感覚はないけれど、かみさまが居ない今、恐らくこのピアノが弾かれるのは70年ぶりとかそんな話になる。
いや、70年前の山の神がほんとうにかみさまだったのかもわからない。
だから知りたい。
彼女はどんな人で、どんなものが好きで、どんなものが嫌いで、本当は何を望んでて、僕に何をして欲しくて僕を山の神にしたのか知りたい。
鍵盤に手を置き、手を動かす。
ベートーベン:ピアノ・ソナタ第14番 <月光> 第3楽章。かみさまが好んで弾いていた曲だ。
思い出せ。彼女はどのように指を動かしていたか。
思い出せ。彼女はどのようにこの音を表現していたか。
思い出せ。彼女はどのようにこの楽譜を読み取っていたか。
曲を最後まで弾き終え、ふっと息を吐く。すると、室内からまばらな拍手の音が聞こえてきた。幽霊達がずっと聴き入っていたらしい。
呪文
呪文を見るにはログイン・会員登録が必須です。
イラストの呪文(プロンプト)
イラストの呪文(ネガティブプロンプト)
- Steps 20
- Scale 1
- Seed 1484657664
- Sampler Euler
- Strength
- Noise
- Steps 20
- Scale 1
- Seed 1484657664
- Sampler Euler