きこりの与作
少なくとも自分は『氷室の天地』4巻でその存在を示唆されるまで全く知りませんでした……。
各種ゲーム史でもせいぜいゲームウォッチが扱われる程度で殆ど現在では語られない、いわば先ファミコン時代。
アタリショックで北米ゲーム業界が一度絶滅寸前にまで衰退した中、円安レート故に超高嶺の花だった海外産ゲーム機が殆ど普及せずアタリショックの影響が皆無だった国内において45万台とそこそこヒットを記録したのが、エポック社から発売されたカセットビジョンでした。
コントローラーなど存在せずゲーム機本体を直接持ってダイヤルをグリグリしながらプレイするというスタイルは実に奇妙にも思えますが、当時のゲーム機では特に珍しくないスタイルだったようです。
ゲームウォッチで十字キーの有用性に気付いた任天堂の先見の明がここでも光ります。
そんなカセットビジョンのキラータイトルとも言えるソフトが『きこりの与作』でした。
北島三郎氏の同名シングルを元ネタに(JASRAC許諾承認済)制作されたアーケードゲームの移植作。
便乗した類似作品が多い中で唯一家庭用ハードに移植されたのが、当時タイトーの下請けだった新日本企画が初めて単独で制作した作品となった『与作』でした。
大事なことなのでもう一度言います。
S IN
N IHON
K IKAKU です。
かのアーケードゲームの雄の歴史はここから始まったのです。
呪文
呪文を見るにはログイン・会員登録が必須です。