先輩、死んでも愛してます・・・
嬉しかったなあ・・・
自分のお葬式を確認した後、霊界に行くバスに乗る前に黒い翼の女の子に呼び止められたんだ。
その子私に「あなた若いわね? 心残りはないの? 」って聞いたんだ。
私は、先輩のことが好きで好きでたまらないのが心残りですと答えたんだ。
そしたら、女の子はふーんと言って、「じゃあ、先輩も連れてきなよ」と言ったんだ。
「四十九日までに、先輩を引き入れることが出れば一緒に霊界に行けるよ。私が暫く貴方の姿を前世に残してあげる。そしてこの実を食べさせれば、先輩は貴方のモノよ。ただし、期限は四十九日まで。それ以降は無理。」
貰った実は、プチトマトくらいの赤い実が数個だった。
「さて、貴方はどうする? 霊界のバスの次の便は1時間後。それに乗ってひとりで霊界に行くのも良し、私の提案に乗るのも良し、どうする?」
黒い翼の女の子は冷たく笑った。
結局私は、四十九日までに赤い実を先輩に食べさせることを選んだ・・・
「おいおい、また赤い実を託したのか?」黒い翼を持つ年配の男が言った。
「いいじゃない! 失敗したら彼女の守護霊が強引に霊界バスに乗せるだけ。成功したら、私の手駒が2体増える。」
「手駒って悪霊だろ? 霊界に行けず現世を彷徨う奴だ。あの子には可哀想だろう?」
「あの子が可哀そう? 冗談なしで計画的に彼女は彼を殺して自殺する予定だった。でも逆に自分だけ死んでしまった。」
「あれま、彼は命拾いしたなー」
「チッチッ、違うのよ。彼も彼女を殺すつもりだった。彼女妊娠していたのよ。彼には金持ち令嬢の本命がいるしね。妊娠がバレたら破談よね。しかも彼、4股だしね!」
「あれま・・・羨ましい・・・否、失礼した」
「でも自動車事故は全くの偶然だった。目的地の手前で事故って予定が狂った。そして彼だけが得をした。」
「これは、2人とも霊界の最終判定に落ちるな」
「でしょでしょ! だから私の手駒にする。お分かり?」
やれやれと年配の男は首をすくめた。やがて2人の姿は闇に消えた。
呪文
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イラストの呪文(プロンプト)
イラストの呪文(ネガティブプロンプト)
- Steps 20
- Scale 5
- Seed 1105794073
- Sampler k_euler_ancestral
- Strength 0.8
- Noise 0.1
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