くとぅるふ6~12
こは なにも かんがえずに
うみのなかを ふわり ふわりと
ただよいました。
さっきの ことばじゃない こえは、
まだ こころのなかに のこっていて
なにを いったのかも わからないまま
すこし あたたかく ひびいていました。
よこをみると
こよりも ずっと おおきな “なにか”が
いっしょに ただよっていました。
第7話「ゆびさきに ふれたもの」
こは てを すこしだけ のばしました。
すると――
うみのなかに とけこんでいた
とてもおおきな “それ”の
ながい ゆびのような ものが
ゆらりと ちかづいてきました。
ちいさな ゆびと
ながい ゆびが――
そっと、 ふれました。
そのとき
こは すべてを しったようなきがして
すぐに ぜんぶ わすれてしまいました。
第8話「あさの うみべ」
ぱちり。
こが めを さますと、
そこは よるのうみではなく、
あさの ひかりに つつまれた うみべでした。
ふくは ぬれていなくて、
あしも すこしも つめたくありませんでした。
「ゆめ……だったのかな」
こは そっと つぶやいて、
でも なにか たいせつなものを わすれてしまったような
ふしぎな きもちだけが、のこっていました。
第9話「きのうと なにかが ちがう」
それから こは、
いつもと おなじように
ごはんを たべて、
あるいて、
そらを みあげました。
でも――
なんだか、きのうと なにかが ちがう きがしました。
とりの こえが とおくに きこえて、
くもが すこしだけ うしろむきに ながれているようで、
そらの いちばんはしに
ちいさくて ふるくて おおきな“なにか”が
すこしだけ こちらを みている きがしました。
第10話「したをむいたら」
こが あるいていると、
あしもとに みずたまりが ひろがっていました。
のぞきこむと――
そこには こが うつっていて、
その すこし うしろに、
しろくて ながい ゆびのような ものが
そっと ふれているように みえました。
みずたまりが ゆれて、
うつっていた すがたが くずれました。
こは なにも しらない かおで、
また あるきはじめました。
第11話「おはよう、なまえのないひと」
つぎのひの あさ、
こは だれに いうでもなく そらに むかって いいました。
「おはよう、なまえのない ひと」
とりが とびたち、
いちめんの くさが ふわりと ゆれました。
こは なにかが きこえたように、
すこしだけ にこっと わらって、
「うん、わかった」
と、こたえました。
第12話(最終話)「またね」
こは あるきながら、
とおくの そらを みあげました。
そこには なにも ないように みえました。
でも――
こは てを ふりました。
「またね」
そのこえが、
こえじゃない なにかに なって、
すこしだけ せかいの かたちを かえていきました。
このおはなしは、
ふしぎなゆめのなかで おこったことかもしれません。
こどもは なにかに であい、
なにかを うけとり、
なにかを わすれました。
その なにかは、
ことばではいえず、
なまえも なく、
かたちも はっきりとは していません。
でも――
たしかに、そこにいました。
そして いまも、
どこかで あなたのことを みているかもしれません。
『うみのそこの ふしぎなおともだち』
文章・構成:ChatGPT(OpenAI)
挿絵:NovelAI(Anlatan)
呪文
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