ダークプリンセス・アリス
かつて、トランプ王国に「アリス」というプリンセスがいました。
空想と冒険を愛する、少しおてんばながらも心優しく明るい少女は、王国一の誰からも愛される存在でした。
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しかしある日、彼女の愛する家族と王国は、信頼していた者たちの裏切りによって奪われてしまいました。
幸せは硝子が砕けるかのように儚く崩れ去り、アリスは辛うじて逃げ延びます。
絶望と怒りに打ちひしがれたアリスは復讐を誓い、立ち上がりました。
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彼女はやがて、邪悪な闇の力を手に入れます。
その代償として彼女の美しかった髪は暗黒のような黒髪に美しく澄んだ青い瞳は怪しく光る赤い瞳へ姿を変え、喜びや悲しみや愛情といった感情も失い心を閉ざしました。
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まるでトランプのカードのような深紅と漆黒の二丁銃を手に茨に覆われた戦場を駆け抜けるアリスからはかつての愛らしさは消え、冷酷な復讐者へと変貌しました。
今の彼女に残されたのは、復讐心のみ…ただ復讐を完遂する事だけが彼女を支えていました。
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それから暫くして、彼女が復讐を一人、また一人と遂げていく内に敵は彼女を恐れ、人々は彼女を畏怖し、アリスはいつしか「ダークプリンセス」と呼ばれるようになったのです。
彼女の冷笑は、失ったものへの深い悲しみと、全てを破壊する決意を覆い隠す仮面。
復讐を終えるまで、彼女は茨の道を歩み続けるでしょう。
※不思議の国のアリスを題材にダークに考えてみました。
実際はもう少し細かく書いたのですが長すぎるので短くまとえました……短いですよね?
ちなみに、私は鏡の国のアリスが好きです。
内容でもイラストでも感想を貰えると嬉しいです。
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