ウェスティリア国史XX:remake
彼の名は<アーノルド•H•ヒッケンボトム>ウェスティリア王国の国防大臣である。
ウェスティリア王国において部隊の作戦指揮は提督から国防大臣を通じ、地域別及び機能別の各統合軍司令官に伝達される。国防大臣は提督に対する軍事的な助言、作戦計画立案、宰相に対する軍事費の倍増、兵站要求など参謀としての業務に携わっている。なお陸海軍及び民兵団の編成権・軍律制定権・戦争宣言の権限は提督が有している。
アーノルドはサラトバ大陸出身でもウェスティリア王国産まれでも無い……彼は別世界からの転移者なのである、この事実を知っているのは王宮の一部だけである。
彼が転移した事によりウェスティリア王国の軍は変わったのだ。
ここ数年は提督の海賊に対する私掠免許状発行による公認略奪行為に対して他国の外交官を通じてのクレーム、私掠免許状が発行されなかった海賊の乱暴狼藉に対する市民の怒り、宰相や財務大臣からの兵站費用や新兵器開発費に対する苦言、提督の二正面作戦に対する人員不足の解消と王国兵の不満のケア、戦争によって戦死者が増えてることに対する教会関係者からの抗議と説教……etcと部下に仕事を割り振っても増え続けている。
ここ数日はキャパシティーオーバーに陥りストレスで元居た世界の乗り物をこちらの世界で作れたら「便利になるのになー……でもワイバーンとかいるしなー…飛行機欲しいなー……でも魔法あるしなー……でも自分は使えないしなー」と現実逃避している
彼の限界は近い
呪文
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