GS-5 美亜都璃栖に出来ること
https://www.chichi-pui.com/posts/3092e79e-08a5-409a-8b0e-09eaabb24117/
前回:
https://www.chichi-pui.com/posts/704af4ba-1cc7-44f2-9f9d-0fe57b8ee8df/
「あら、将軍様。おこしやす~」
紅璃武(くりむ)がやってきたのは城下町で評判の甘味処『ソウベイ』。
そこで雇われ、金色に輝く髪をもつ彼女の名前は、美亜都璃栖(べあとりす)。
その長い名前で苦労することもあったが、店にやってきた紅璃武とは、同じ"璃"の文字をもつことがきっかけで意気投合し、今ではよく世間話をする仲である。
「いつものお茶と、お饅頭、あと善哉も貰える?」
「はい、すぐお持ちしますね。今日はたくさんお召し上がりなのですね。」
「もうすぐ出立なの。3軒しか回れなかったから、今日はここでいっぱい食べてこうかなって。」
甘味処めぐりが趣味の紅璃武と、甘味の研究に力を入れる美亜都璃栖は、普段からとても話が合った。
紅璃武が食した最新の甘味情報を、舌が覚えている間に美亜都璃栖に伝える。
甘味処めぐりの終点は、いつもここだった。
「ご苦労様です。戦場(いくさば)にもお持ちいただけるものも、あとで包みますね。」
「ありがと。」
転移という異変。初めて耳にしたお告げ。
そしてこれから始まるであろう大きな戦いに備え、美亜都璃栖ができることは、
せめて日常を守り、店に来てくれる人に笑顔を届け、癒しを与えることだった。
注文されたものをしっかり紅璃武に届け、美味しそうに食べている彼女を見ながら、
「あ、そういえば」
ふと、最近倉庫で【お守り】を見つけたことを思い出した。
ここ甘味処ソウベイの創業者であるソウベイは、シラクレナ全土を旅したことがあるという。
その際に手に入れたものだろうか。そのお守りには、スワガ藩の出である美亜都璃栖には確かに感じられる"力"があった。
紅璃武の無事を祈るため、ぜひ持って行って貰おう。
美亜都璃栖はお守りを倉庫に取りに行った。
倉庫を開けると、
美亜都璃栖の身体は凍り付いたかのように静止した。
彼女の目線の先には、お守りとは比較にならない"力"を放つものがあった。
何の価値もないとされ、長く引き出しに仕舞ってあったその刀は、
出番が来たと言わんばかりに、強大な力を、垂れ流していた。
次話:
https://www.chichi-pui.com/posts/5320a0df-e981-413a-bc9c-8e2c7e0dd0bd/
呪文
呪文を見るにはログイン・会員登録が必須です。
イラストの呪文(プロンプト)
イラストの呪文(ネガティブプロンプト)
- Steps 30
- Scale 7
- Seed
- Sampler DPM++ 2M Karras
- Strength
- Noise
- Steps 30
- Scale 7
- Sampler DPM++ 2M Karras