小説『ケットシーにゃんは観光する』【ニャンノ世界】
『ケットシーにゃんは観光する』
デザート!グルメ!美食家たちを
唸らすニャッツァニア学園に
ケットシーにゃんは調査も兼ねてやってきた。究極のお菓子を、ハッピーになれる秘訣を探求心が、芸術と食、愛に溢れた街
ニャッツァニアへと向かわせたッ!
「せっかくだから、写真を撮るにゃはい、チーズ!」
パシャッ、すると、背後に
自分自身が増えた…
「芯解使いにゃ!?」
後ろを振り向くと
「おう、私はおピッツァ部のケットシーにゃんだ、よろしくボンジョルノ」
「ボンジョルノ?」
「挨拶だ、ボンジョルノ」
「にゃ…奇妙にゃ学園だにゃ」
ケットシーにゃんは
思いもよらなかった
カメラがカメラを見ていたり
自身が増えていたり
一見すると当たり前の日常に見えて本質的には非日常であることを…
ケットシーは認識外のクレイジーが
そうさせてることを知らなかったということをッ!
続く!
【ニャンノ世界】2Page
『ケットシーにゃんは観光する その1』
ニャッツァニアにいる
ケットシーにゃんとよく似た
ケイトシーにゃんのスイーツ店へと
向かった。彼女はグラピツィアウッマ学園内に店を構えており、夕方には、学舎で使った脳を休養させるために学びし者や労働者が訪れるのだ。
「うめぇ、こいつぁいきかえるぅぅ!さいこうだぁぁ脳に染みるぜぇぇ!」
学園帰りの帰宅学園生が
眼をキラキラ光らせてるのは
お菓子の効果であり、回復効果のある
凄いスイーツなのだ!
「こっこれがおみゃーのスイーツなのか!たっ食べてみるッ!」
一口頬張る、刹那的に脳裏に浮かぶのは、言語感覚では筆舌しがたい幸福っ!絶頂っ!信頼、悩んで苦悩していたことが、この甘いお菓子1つによって、心が安らぐ力をケットシーにゃんは知っていたっ!
ケトトトォォォーン!
「こっこれは侮れねぇ、さすが、美食の国にいるケットシー」
「ニャリーデベルチ」
「くっ、敗北を味わってしまうほどに、だが、ケイトシーにゃん、テメェを師匠と呼ばせてくれぇ」
「ふん、私の修行についてこられるか、覚悟が必要だ、覚悟と体内の糖分を放出する覚悟がっ!お前さんにはあるのかっ!!」
「ある!私には夢がある、世界中の人々をマヤクに変わる幸せになれるスイーツで満たすことが私、ケットシーにゃんの夢なんだ」
そう、彼女は偉大なる妖精姫になるよりも
裏社会で素敵なスイーツを広める尊いスイーツギャングに憧れる…いや!なった、なったのだった。しかし、まだ、彼女の、
ケットシーにゃんが、これだというスイーツはまだまだあるのではないかという…飽くなき探求心が、彼女の心にキラキラな炎を燃え上がらせたっ!
「さぁ、つくろうにゃ!ケイトシー師匠」
「貴方には覚悟があるっ!ならば、私はその覚悟に見合う、全力の教えを叩き込むニャニャニャ!」
燃え上がる創作魂…
グラピツィアウッマ学園で巻き起こる
創作潮流は、ニャッツァニアにいる
者たちの心にも確かに響くものであった。
「姉さんとよく似たソウルを感じるよ」
芸術に悩み…創作に心を苦心する者がいた、夕陽が沈む、カゲロウに照らされながら…
続く!
【ニャンノ世界】3Page
『ケットシーにゃんは観光する その2』
ケットシーにゃんの成長は、
ケイトシーにゃんとの出会い
風鈴涼との出会いによって
飛躍的に成長することができた!
出会いは人を強くすることもあれば
弱くすることもある…
なれど、ケットシーにゃんは
スイーツへの探求心が、更なる美味かつ物語のあるスイーツの理想へと至らせた。
「いらっしゃいませ!」
「おぉ、ケットシーにゃん、ニャッツァニアで修行してるのか」
「うん、おっちゃんも元気してる?」
「まぁなテディポップ商会のテディベアがさぁ、まぁ、冒険させたりするもんで、世にも奇妙にゃ物語があったもんよ」
「そうなんだ!どんなことがあったかさ聞かせ」
「はいはい、手を動かす!待たせた時間分、砂時計ってやつは、待っちゃあくれないよ」
「あっそうだった、ごめんにゃさいケイトシーにゃん」
「師匠と弟子の関係性になってるな、面白い」
「からかうにゃ」
「ついつい、お前さんのお菓子は心を明るくするよな」
ケットシーにゃんとの出会いは、振り返れば、ヤクザだった頃のおっちゃんの心にあった曇天に晴れ間をもたらした、素敵なお菓子だった。
それから、リュウカマフィアやニャッツァニアマフィア、フリーダムホークのマフィアと色んなところにケットシーにゃんのお菓子を売り込み、ヤクブツに代わる取り引き材料となった。
「ヤクは人をオカシクするが、お菓子は人をシアワセにする」
シワヨセの手段が入れ替わったに過ぎないのかもしれないが…
おっちゃんは、ニャンノ世界が彼女のお菓子が変えてくれたのを知っている。
別の世界線では、他の世界にも広めたい、ケットシーにゃんのお菓子がヤクに代わるものとして動くのを…おっちゃんは願っていた。
「心のお菓子を君にってやつかにゃ」
「うまいこと言うじゃないか、ケットシーにゃん」
「風鈴涼が言っていたにゃ」
ケイトシーにゃんに飾らせてもらった風鈴が、浪漫溢れるニャッツァニアの風が揺らし音を鳴らす…
「ニャンノ世界、これからどうなってくるんだろうな」
この大空に宙に広がる空気ってのは
楽しいものばかりではない、
けれど、甘いものを食べながら
いつか、争いあっていたもの達が
卓を囲んで談笑しあえたらいいなと
理想郷かもしれないが、テディポップ商会のおっちゃんは思いながら、ケットシーとケイトシーの作った甘味を頬張るのでした。
(猫メモ)
ジョジョ五部を読んだことで、舞台が架空のイタリアをモデルにしたニャッツァニアだったので、作中ではジョルノジョバーナな気分で、物語を書いていました。それだけ、美味しさを表現するのに、「旨いじゃないか」よりも「旨いじゃあないか」の方が、言葉にアクセントがあってワクワクするのではないかなと、書いてて感じることです。言葉の語感のいいセリフもいいですよねと、物語を書いててランナーズハイならぬノベラーズハイッてやつだッ!になっていたので、物語を完成したついでに、走った後のストレッチな気分で書くのは、気持ちがいいですね。
呪文
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