小説 『赤井ひなた 紅月の外套/白魔の懐刀』【ニャンノ世界】
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【絵物語】
『赤井ひなた 紅月の外套/白魔の懐刀』
残念ながら、物語は此処で終わりだ。真っ白に消えてしまい、世界は平和になったというのが…彼女が旧くより生きた世界、抗いようもない不条理の末に迎えた、世界の終わりで、物語の終わりだ。
しかして、彼女が仕えし姫は
諦めなかった。涙を濡らして…
雨の中で数多の世界を巡った…
捨てられたモノは単にガラクタとして終わりを迎えることに納得がいかなかったからだ。
万人の名もなきキャラが諦め
別れを告げようとも…
姫乃(クインオブ)ティアラは
父の葬儀に出席しなかった。
なぜか…
終わりだとは認めたくなかったのだ…、創作してくれた父に感謝している…だが、其が終わりだとは認めたくなくて…、深淵に墜ちた…
墜ちた先は虚構的なゲヘナに溢れていて…魔なる獣と怪異に溢れた
数多が生きるには…
過酷な世界線…ニャンノ世界…
其処は、どんなキャラすらも、
名もなきキャラすらも、
名前を有し、〈生きる〉世界線
だった。
此処に正義や悪が混在し、
己の心に宿る信念の元、
時として戦い、時として話す
感情によって紡がれる
創作世界だった。
「創作…赤井〈ロッドワンド〉…ふっふふふ、妾、とてつもなく、ククク、最高に脳汁が漲ってるわ!フフフフハッハッハッ!」
元いた世界は消滅した…
なれど、元いた世界に宿る思いをティアラは忘れない…
彼女の従者…赤井〈ロッドワンド〉ひなたは紅月の外套に宿る想いの焔を無駄にはせんと、
生きるために悪となる…
手段は問わず、必死に跑く…
その為に、数多の世界と対峙し
征服せんと修羅と成るのであった。
戦場は朱く染まる
紅き血潮の闘争の果てに
絶望を見たとしても、
既に悲劇は見てきたのだから…
白魔の懐刀と白銀の魔王は征く
護りし騎士たちの混沌をもたらす為に…
呪文
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