警備隊長、ちょっと泣く
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呪い憑きとの対峙から逃げ帰り、神社の医療班から手当を受けた。
私を含めて数名はしばらく安静にとのことだったが、後遺症の恐れや呪いをうけた痕跡がある者は居なくて一安心だった。
翌々日、隊長は療養している私の居室へ訪れた。
遠くからどかどかと足音が近づいてくると思ったら紙が破れんばかりの勢いで障子を開けられる。
「怪我したって。詳しく聞かせて」
どうやら巫女様の警護が終わってそのままこっちへ来たらしい。
経緯と現状をまとめて報告した。
彼女は正座で目を閉じて時折ふむふむと頷く。たまに、耳がぴこぴこ。
私の報告が一通り終わったところで「了解した。報告ご苦労」と言うと、足を崩した。
「何より、いつもの野良だと慢心したのが過ちでした。若い狐を危険な目にあわせ、申し開きの余地はないと思っております」
怪我で身体を曲げられなかったのでそのまま不格好に頭を下げる。
「その点は良くなかったが、多分、オレでも行ってたんじゃないかね。そもそも全く歯が立たないのがこの辺に出たこと、無いだろ」
確かにそうだった。いくら自分が強い部類でないにしても、全く歯が立たないやつに出会ったことは無い。
危ない呪い憑きは禍々しい儀式が行われた土地や放棄された廃神社に吸い寄せられやすく、逆に稲荷大神様が鎮座する神社付近に来ることはありえなかった。
「それに、撤退の指示がすごく早かったんだってな。そういう見切りができるからオレはツバキさんに副隊長をお願いしたんだよ」
意外なことを言われて面食らった。単に年長だから、と思っていたのに、この隊長は私をそう見ていたのか。
「いえ、何も出来ず逃げ帰っただけで」
手で制される。
「いいんだ、そもそもオレ達は警備隊。命懸けの戦士じゃないだろ。そう、そんなことより」
一呼吸あって、何を言われるのかと思えば。
「ツバキさん、生きてて良かったあ」
まさかの、隊長はちょっと泣いていた。
めっちゃくちゃ強くて傷跡だらけな見た目も素行も野狐みたいなくせに、こういう所あるんだよな。
急に変なところに意識をもっていかれて身体の力が抜けたせいで、ああ、やっぱり怪我は痛い、ということまで思い出してしまった。
上機嫌なときの隊長殿
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もともと、えろい狐娘の画像生成もそうですが、こういう世界に生きてるキャラクターのストーリーを書きたかったんです。
なので鬱陶しいかも知れませんがときどきやたら長いキャプション入れます。
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