狐転 戒聞 (こてん かいき)
どうやら、俺は、スパイであることを宿命づけられているらしい。
「さぁ、吐け、さもなくば、お前の頭を撃ち抜く」
「俺は知らねぇ!本当だ」
銃声、男の足に当たる。
血が出る、男は涙を流す。
「ぐわぁぁ」
「次はない、話してくれるまで、これらの行動を続ける」
「わかった!話す、あれは…」
尋問の結果、コンコーン国に戦争の火種を持ってこようとする、第三国の存在が明らかとなった。
その存在については聞こうとした時、
「あががが、ぐぼ」
対象者が死んでしまった。
おそらく、裏切り、用済みとなった場合に発動したのだろう。
何はともあれ、情報は聞き出した。
知ることは有益だ、知は力である。
武よりも知が重要なのは、
武術という存在を知らなくば、会得できないからだ。
故に知識があることで戦術や戦略は生まれる。
だからこそ、
私はこの世界の情報を知りたい…
もちろん、簡単なことではない。
それでも、恐れよりも知的探求心、
願わくば、
なぜ、この世界に転生したのかの
理由を知りたかった。
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