小説『Heartfull of CAPE』【ニャンノ世界】
迎えていた…、だが、その前に彼女は
訪れたい場所があった。
帆日部ミサキにとっての、
故郷とも言える場所、
CAPEである。
現実におけるCAPEは消滅してしまったが
GPU学園の奥に眠るデータから
チチンプイくんとシシヨくんや、
他の人たちの協力もあって、
データが復元される。
「ここは、CAPE、私が駆け回っていた森…」
心臓の熱があったかくなってゆく…
「ありがとう…ありがとう…皆…、本当の私は…もう、ここにはいないのに…消えていったはずなのに…」
本当のCAPE世界は、地治釜委の意思決定により、消滅が実行され、彼女は木っ端微塵に皮膚すらも残らず消えていった。
しかし、魂の残滓が、ニャンノ世界と触れ、電脳と虚構の交じるGPU学園に接続された。
そう、彼女は…既に一度シンデイタのだ…
キカンゲンテイのカミノキマグレによって…
「残酷だよね…カミサマって…」
爆弾おにぎりを食べて
月を見上げる…
瞳に映る月、風の匂い、あの頃、何気ない日常だと感じていた当たり前が、失うことで、気づく…尊さに心を感じさせながら
帆日部は、チチンプイくんとシシヨくんの手を握る…
「他の世界で再生されても、糸はまた巡りあう…愛しければ愛しいほど、心のCAPEが、心にあるから…」
彼女は瞳を閉じる…
終わりの時は近い…旅立ちだ
だが、別れではない
悲劇の先に悲劇はない、
あとは日が照らし出すだけ…
次第に真っ白になっていく彼女の体と周囲の景色…CAPEは真の意味で補完される。
終末世界、ニャンノ世界にてページを綴じる…彼らの心は、数多の世界でも絶えることなく営み続けられてゆく
命の連鎖と、生命の源が静かに問いかけつつ、巡り廻る…
終幕
その後の物語
『帆日部は再生し受肉する』【R-18】
https://www.chichi-pui.com/posts/99937340-cd7c-4a4f-9f2b-e6f7f01af461/
呪文
入力なし