柳緑の護手 烏狼ヤナギ
普通であれば大混乱に陥るような事態ではあったが、彼らにとってそれは大して、どうでもよいことであった。
彼らは彼らの護る山々が無事であること、それだけが重要であった。
だが、それ故に、さらなる大きな戦乱を呼び込む「神狐」とやらのお告げは不愉快なものであった。
「力を示せ? ……ふん、余計なことを言いおって」
吐き捨てるようにそう言った彼は、狗賓の末裔「烏狼(うろう)」一族の次期長と目される一人、ヤナギであった。
自然と平和を愛する烏狼一族にとって、里の外で日々繰り返される戦事にはほとほと困り果てていた――というよりも、呆れ果てていた、という方が正しいだろう。
山の守護者たる彼らにとって、戦火はもっとも忌むべきもの。
それを払う為ならば、命も惜しまない。そういった使命のもとに生きていた。
「だが、まあ、悪いことばかりではない、か」
神狐のお告げに従い、今この国は内乱を止め、他国へ向けて志を一つにした。
それは決して悪いことではない。むしろ、喜ばしいことであった。
この大戦を無事乗り越えた暁には、シラクレナという国は、再び一つの国として一致団結できるかもしれない。
さすれば、無用な戦に脅かされることも減るだろう。
「ならばその戦火、この地へ舞い込む前にこちらから払う他あるまい」
そう言うと、彼は重い腰を上げて一つ、息を吐く。
「これも儂らの宿命じゃ。 この力、存分に振るわせてもらうぞ」
***
物語を考えるのは好きな部類なので、キャプションを考えていると筆が乗りますね。
ひとまず、一つ前の投稿で考えた種族で一人キャラクターを作成してみました。
口調が古めかしいのは種族にその口調が多い為であり、歳を取っているからではありません!
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