秋の放課後、焼き芋笑顔、ホクホクな二人
「お~い、美優ちゃ~ん! 帰ろ~!」
ノートを閉じて顔を上げた美優ちゃんが、ふっと優しく微笑む。
「ん。美桜ちゃん。わかった、帰ろう」
ふたりは並んで靴箱へ向かい、校門を出ると、ひんやりした風が頬をなでた。
「最近、寒くなってきたね~。うぅ~、私、寒いの苦手なんだよね~」
美桜ちゃんが腕をさすりながら言うと、美優ちゃんは空を見上げて小さく頷いた。
「そうだね。段々と秋が深まってきたよね」
「でもでも! “食欲の秋”って言うし、おいしいものいっぱい食べたいよね~!」
「食べすぎ注意だよ(笑)」
そんな他愛もない会話をしていたそのとき、ふわりと甘い香りが漂ってきた。
「……あっ!!」
美桜ちゃんの目がきらりと輝く。
「噂をすれば! 焼き芋! ちょっと食べて行こうよ♪」
「焼き芋くださ~い!」
美優ちゃんは少し困ったように笑った。
「う……おいしそうだけど、今食べちゃうと夕食が……」
「え~!? おいしそうだよ~?」
美桜ちゃんが焼き芋を手に取り、香ばしい匂いを美優ちゃんの鼻先へ近づける。
美優ちゃんは一瞬だけ黙り込み、それから観念したように小さくため息をついた。
「……私も、焼き芋ひとつ」
「えへへ~、やっぱりおいしそうな匂いには勝てないよね♪」
ふたりは近くの公園のベンチに腰を下ろし、湯気の立つ焼き芋を分け合う。
落ち葉が舞う夕暮れの中、湯気に頬を染めながら、美桜ちゃんが嬉しそうに言った。
「おいしーね♪」
「うん、おいしい。買ってよかったかも」
「でしょ~?♪」
秋の夕暮れ。
ふたりの笑い声が、オレンジ色に染まった空に溶けていった。
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