小説『ヘイラッシャイな気分じゃん♪』【ニャンノ世界】
『ヘイラッシャイな気分じゃん♪』
誕生日祭から三年後
天原奈美(ナミちゃん)は、GraPeaceUp学園を卒業し、ギャルノ文明の考古学の勉強に励んでいることを阿刀Patriot快空は知っている。
「教え子と顔を合わせることができるのは、幸せなことだよにゃ~」
「あの頃はπの大きさ競ったり、ウォタガン大会でさぁ、ウォタガン撃ちあったり、懐かしいなぁ」
奈美は昔を懐かしみながら
ビールを飲む。
あの頃は17歳、
今は20歳
「くぅ~うまい!先生の寿司、うまいなぁ~、ビールもキンキンッに冷えてやがるっ!」
阿刀Patriot快空こと
メタモル爺さんは、
彼女の嬉しい顔にほっこりするのだった。
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天原奈美は寿司を食べ酒を飲む
カラフルジャケットは
ギャルノ文明を象徴させるコーデで、彩りが宿ることで、
場の雰囲気を盛り上げる。
「ノリノリじゃないと、乗り越えられんと思うんよ」
ノリと勢い、それが、天原奈美の
信条だ。
「秋が終わりゃあ、冬だね、もう、そういえば、サキは」
阿刀に尋ね、キョロキョロするナミ、ニャンニャンダ島に来て、
飲みたい相手である。
「サキは今、空を飛んで、アイリとE.T.ごっこしてるよ」
「クレイジーじゃん!ウケる」
「お祭り気分になると、浮いちゃうんだろうね、皆、皆、」
「食欲の秋だけじゃなく浮遊の秋とかありそう」
阿刀と会話を交わす奈美
美味しいお寿司とビールは
心のオアシスだ。
3page
「この前さ、ギャルダチと一緒に、映画、見に行ってさループ番出口っていうやつ、めっちゃ怖かったけど面白かった」
「あの映画ね、ゲームで…というかワシは、前回、ループ線を探索したんだけどね、怖かったね」
「えっ!メタ先、ループ線行ったことあんの!脱出不可避っていうあの?」
「うん、そこでね救助者助けたりした」
「おぉ、すごいじゃん」
奈美に褒められ、照れる阿刀
ちなみに言っておくが、
阿刀Patriot快空は変身能力を有しており、本体は爺なのであるが、
グラマラスなお姉さんの姿を気に入った存在がいるために、この姿になっている。
というよりも三年間、ずっとこの姿なため、もう、戻るつもりはないだろうというのが、メタモル爺であった。
見た目はお姉さん、頭脳はなんとか的なわけである。(解説終了)
「さて、次は寿司焼きにでも挑戦してみようかね」
「寿司焼き!?ってなに!?」
奈美は眼を飛び出すほどに驚く
無理もない、だって、異変は既に
「異変でも何でもなく、思い付きで、作ってるだけだからね」
刺身を焼く
そして、焼いた刺身を乗せる
「はい、寿司焼き」
「それって、焼き寿司じゃん?」
「寿司焼き」
譲れぬ両者のプライドが、ここにありけり…
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「ナミちん、おまた~♪」
「あっギャルノじゃ~ん」
「もしかして、ギャルノ・ピカソ?」
「うん、ギャルダチ」
ギャルダチのギャルノ・ピカソ
ハイカラな髪型がトレードマーク
色鮮やかなコーデが好きで
奈美と同じくギャルノ文明の
研究をしている。
ニャンロッパ地方にある
ニャッツァニアの
ギヤルノリア大学に進学し
ギャルダチとして
学友として
日々、古来のギャルノ文明を
探求せし者だ。
「はい、飛行機の中で描いたメタちんとナミちんの似顔絵」
「アヴァンギャルド!」
前衛的な美術センスの持ち主で
対象に囚われない
見たままではなく、
その内面を描くのが好きな
芸術家でもあった。
「対象の構図は写実にあらずなんだよね~」
独特なセンスを持ったギャル
それが、ギャルノ・ピカソなのである!
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塩おじならぬ寿司おねな
気持ちで寿司に塩をまぶす
メタモル爺
「様になってるなぁ~、先生」
「まぁね、寿司笑秋からというかワシは色々、経験してるから」
「経験値かぁ~Exp、なんだかゲームみたいだね」
「わかる~」
ギャルノが頷く
奈美は秋の景色を眺めつつ、
ニャンニャンダ島の
カラリとした気候に
「ニャッツァニアと似て、うちの気風は、ニャチュウ海なんだろうな」
「ニャミッドじゃね」
「あっ、地域によって、言い方違うとか」
奈美が考察し始める
「言語による違いはあるかもね」
ギャルノと奈美がディスカッションし始める。
「学ぶ若人の姿や善きかな善きかな」
と、2人の真剣な姿に阿刀はうっとりしつつ…
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「悪夢ってさ、パラレルワールドじみてない」
「わかる~、なんだろう現実じゃないけど、なんか、冷や汗かいちゃうとか」
うんうんとギャルノが頷く
「でもさ、悪夢ってのは、もう一つの現実の側面だとしたら、鳥肌じゃない」
「あぁ、追いかけられたりとかね」
「夢ってさ怖いよね」
「テンションアゲアゲな夢ばかり見ていたいよね」
「ワシもなぁ~夢ってのは、怖いよ、けども、怖いだけでは眠れないし、忘れたいのに忘れられない夢もあるし…奇妙じゃんね」
「締め切りとかは夢だと思いたいよね」
「わかる」
「うんうん」
3人でガールズトークをする。
寿司と酒で心が弾むと
会話もワクワクしてくるものだ。
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「会話には主語大事だよね~」
「だよね~オトコってさ、会話
省くから、主語あるとめっちゃわかるんよ」
「単語だけだと、まじ意味不よね、AnimalとTalkingしてるEmotionだわ」
「Ah Ha ,おっと先生、付いていけてる」
「全然、NothingよNo Problem」
奈美はコミュニケーション能力に優れており、語学が堪能なのも、コミュ力お化けを超えて神話的な力を宿していた。
「もしかして、芯解飼ってる?」
「心に幽波紋(スタンド)的な?う~ん、なんだろう、ペルソナ…みたいなのはいるかもね」
影…もう一人の自分、
人間、それぞれに仮面があって
その奥底には怪物じみた狂気が内包していたりする…
けれど、それを認めることで
醜い自分もまた、自分なのだと認識することで、それは、強い芯解たらしめるのだ。
「我は汝、汝は我…か、ニャルソナ11、完全版商法だから、無印では買いたくないんだよなぁ~」
「わかる~」
「昔からね~そうだもんね」
流行りものは手にしたい
けれど、時が経てば
もっといいものがくること
あるあるです。
と、お寿司を食べながら思いつつ…
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「タイパよりも大切なことって、ギャルノ文明から教わるよね~」
「確かに」
奈美は語り、ギャルノが相づちをうつ
「確かに効率いいけど、可愛いものに妥協したくないわ~ってね」
「そうそう、ギャルってのはカラリとハイカラがモットーだからさ」
ビールをグビッと飲み、ぷはーとして、呟く
「世の中、スピーディーよりも大事なもんはあるって呟きたいわけよ」
「そうだよなぁ~、ワシも、マイペースに生きたいもんよ、ほい、はまち」
「あんがと、モグモグ、くぅ、寿司はやっぱ鮮度だよね!これよ、これ!」
コリコリしていて甘味すら感じさせる蕩ける味わい、
「鮮度にはこだわってますからね、ワシは」
「先生、最高だよ、これからもさ、美味しいもん作ってほしいな」
「任せろい!」
阿刀はπをボインとさせて
誇りに思うのだ。
「ちょっと、ウォタガンバトルしたくなってきたな、海辺でさ、」
「明日にしない~疲れた~」
「ワシも参加してええかな」
「先生も参加はマジ嬉しい!もちのろんよ♪」
ニャンニャンダ島
GraPeaceUp学園の卒業生
天原奈美はビールを飲んで夜空を見上げる。
砂時計の如く日々が
加速していく人生のなかで
キラキラな歴史を築けたら
いいなと夢を抱きつつ
今日という日を生きている。
呪文
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