駄メイドエルフ
静謐な空気の中――聞こえてきたのは、
「はわわわ〜」
がっしゃーん☆
「ごっ……ごっ、ごごご、ご主人さまぁっ! ごめんなさいぃ〜っ!!」
という、どこか切実な悲鳴だった。
主である私は執務室の扉を開けると、
そこには床に盛大に散らかった食器の山、
そして慌てて拾い集めているダークエルフの駄メイド、リリーの姿があった。
整った銀の髪、尖った耳、つり目の美しい顔立ちのダークエルフ――
だが今は目に涙を溜め、ぷるぷる震えていた。
「……リリー。またやったのか?」
「ひゃっ、あうっ……は、はいっ……ご主人さまの為に、張り切って、でも、て、手が滑って……!」
ぽたぽた涙が落ちる。
「……ふぅ。」
思わず私はため息をつく。
リリーは本当に健気なのだ。
毎朝誰より早く起きて、
“私に喜んでもらいたい”一心で動いている。
だが……何故か頑張るほど空回るのだった。
「まったく……ドジなメイドにはお仕置きが必要だな……」
くいっ、と顎を指で上げると、リリーは耳を真っ赤にして震えた。
「ご、ご主人様ぁ……また、お仕置きですかっ……?
き、今日こそは、ぐすっ……た、耐えてみせますぅっ……っ」
そう言いながら、膝をついて懇願ポーズを取るリリー。
涙ぐんだ赤い瞳でじっと見上げてくる。
コツン、と額を優しく指で弾き。
「ふむ……では、今日のお仕置きは――」
ドSな私は今日も、打てば響く鐘のようなリリーを見て、思わずイジワルなお仕置きを考えてしまうのであった。
呪文
呪文を見るにはログイン・会員登録が必須です。
イラストの呪文(プロンプト)
イラストの呪文(ネガティブプロンプト)
- Steps 49
- Scale 10
- Seed 741557689
- Sampler Euler a
- Strength 0
- Noise 1
- Steps 49
- Scale 10
- Seed 741557689
- Sampler Euler a
- Strength 0
- Noise 1