焔の意思
救うか、捨てるか、悩むふりをする暇があったら、先に喉を裂いた方が早い。
同情? 憐れみ? そういうものは捨てた。
いや、最初から持ってなかったのかもしれない。
鬼の血なんて都合のいい言い訳だ。
私がそう在ることを選び続けた、それだけの話。
相棒は、ずっと黙っている。
けれど斬るときは、あまりに素直に応じる。
まるで、“これが本来の仕事だろ”とでも言いたげに。
目の前に立った時点で、もう選択肢はない。
私の姿を見た時点で、勝負は終わっている。
逃げる? 無意味だ。
動いた先に刃がある。それだけの構造。
人の悲鳴は、風の音と似ている。
最初はよく響くが、そのうち慣れて、ただの景色になる。
「……終わり」
その一言を呟いたとき、ようやく刀が重みを失う。
血が落ちる。熱が引く。世界が戻る。
けれど、私はまだ冷たいままだ。
心も、手も、声も。
温かさなんてものに、いちいち付き合っていたら
こんな場所には立っていられない。
私は斬る。迷いなく。言い訳なく。
鬼の末裔としてではなく、“そのように生きる者”として。
相棒が私に問いかける。
「次は、誰を?」
私は答えない。ただ、刃を握り直す。
それが私の返事だ。
呪文
- Steps 30
- Scale 7
- Seed 121458499
- Sampler DPM++ 2M Karras
- Strength 0
- Noise 1
- Steps 30
- Scale 7
- Seed 121458499
- Sampler DPM++ 2M Karras
- Strength 0
- Noise 1