雪女
ところが寝ても覚めてもあんたは冷たいまんま、それどこか縁側でずーっと雪に打たれてるもんだから、こりゃあ玄さんの予想が当たったなと思った。でも、あんたは歩いて山まで行くこともなく、熱い御御御付もふうふうしながら啜るし、んで訊いたんだ。「あんたァ、里のじゃのうて雪の山の子かい? 本当は帰りたいのか、それともここがええんか、どっちなんだい?」ってね。したらあんた、「戻りたくない」ってひとこと言ったっきり泣き出して。
――そういう暮らしもみとせが過ぎた。あんたはみるみる女らしくなって、村の若衆も放っちゃおれんと来た。で、また訊いてみた。「あんたも年頃や。ここで決めても決めなくてもいい、あんたは山に――」ここで気づいた。
この子を里に引き留めてたのはほかでもない、あたし自身だ、ってな。
それを察して里に長逗留してくれてたんだ。――その場で泣き崩れるあたしに、あんたは「あたい、いっとうおしゃれなおべべが欲しい。それ着てあたい、山で暮らす」といって、肩をさすってくれた。
――ああ、ことしも雪が降りよる。
――真白な雪が降りよる。
呪文
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