文豪とナニモニャイ、見つめる二人、潮騒のマタタビ
そして、ナニモニャイは文豪を見つめ
「最初に出会った時、覚えてますか文豪さん」
あの時…彼女は文豪のファンとして、
彼の小説を持ってやってきた猫耳、
「どうして、僕の作品が好きになったんだい」
あの時の文豪は、創作に対しての闇に墜ちていた。スランプでもない、作っても書いても、晴れぬ不安と闇を、これでいいのかと焦燥に駆られていた。
「忘れられるのではないかと不安だったんだ。書かないと、止まったら死んでしまう。もがきにもがいていた。」
「文豪さん…」
彼女は彼に深い闇を見て、
「私もコンプレックスを抱いてました…。元々、私って地味でおまけに地味なとこ以外何もないので、ナニモニャイって名前で、よく笑いのネタにされてました。影も薄くて、忍者かとか言われたり…、だけど、文豪さんの小説を見てると…」
彼女は瞳を下に向ける、
サラサラとした砂を見て
「明るい中にも、悲しみもあって、キラキラしただけじゃない、メッセージ性もあって、自分となんだか通ずるものがあって…それで、うん、なんだかうまくいえにゃいけど、文豪さんの小説には私の心に訴えかけるものがあったんです!」
思いに決まった答えなどない。
それこそ、国語のテストで、
その人の気持ちを考えろに関して、
察するのは文章上で描き出される
表の情報だけの答えであって、感じ方は人それぞれだ。
画一化された世界になっていたら、
思いは生まれず、創作はできない。
彼は、ナニモニャイに言われて、
文豪の方も何かいいたげで、だけど、
うまくいえなくて、頭を撫でる。
「文豪さん」
「これが、私の気持ちだ…これからも…よろしくな…」
文豪は頬を染めながら、海を見つめる
顔が真っ赤になってゆくのを見て、
ナニモニャイは微笑む。
「はい!」
夏のひととき、文豪にとっての
女神はナニモニャイだった。
それは、地味なんかで言葉を済ませるほど
ではなくて、むしろ、ナニモニャイの魅力でもあるのだと感じていたからだ。
もう少し…その先へ文豪は歩み寄る、
それはナニモニャイも同様であった。
(猫メモ)
ファイアーエムブレムでは〈絆が深まった〉というメッセージテキストが見られそうな展開にできて最高ですね。夏の美少女企画、最終日にギャルゲーじみた作品を書いてて楽しいですなー!
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